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コロナ下で華僑同胞が銘記すべき五つの発展機会
律桂軍 中国駐福岡総領事
3/16/2021 11:01:54 AM  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

春が再びめぐり来て、新しい一年が始まる。本誌は、オンラインで律桂軍中国駐福岡総領事にインタビューを行い、読者が関心を寄せる話題をめぐってお話をうかがった。

コロナ下での相互支援

—— 昨年来の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に際して、九州ではどのような中日間の相互支援が展開されたのでしょうか。

律桂 感染拡大以降、両国国民は力を合わせて困難を克服してきました。九州でも数多くの感動的なできごとが生まれています。

大分市と武漢市は40年以上の友好都市であります。武漢で感染が拡大するや、大分市は直ちに行動しました。1月27日に、防災倉庫に備蓄されていた3万枚のマスクを緊急調達し、後にまた防護服600着とゴーグル400個を調達し、政府のチャーター機で一番早く武漢に送りました。大分市はさらに、市内の公共施設20数か所に募金箱を設置するとともに、市の公式サイトで募金を呼び掛けました。佐藤市長は「大分にとって武漢の感染阻止への支援は辞退できないもの」と述べ、市の職員たちは、「こうした緊急事態に際し、われわれはできる限り役に立ちたい」と話していました。

昨年1月末、熊本県日中協会をはじめとする友好人士の皆さんが、支援物資として2万枚のマスクを携えて当館を訪れました。「2016年の熊本地震の折には、中国政府及び国民が、迅速な災害支援で熊本の復興を支えてくださったご厚誼を忘れることはできません。中国の友人が困難に直面している今、熊本県民として支援しないわけにはいきません」と。当時、日本の市場でもすでにマスクは不足していましたが、「中国はもっと必要だ」と、熊本県日中友好協会が県内の医療機関に呼びかけて調達したものでした。

孫中山先生は荒尾市で活動していた当時、宮崎兄弟の支援を受け、深い友情を結びました。その友情はコロナ禍の中で光彩を放ちました。昨年2月7日、荒尾市の田上稔副市長が当館を訪れ、1万3000枚の医療用手袋を寄付してくれました。荒尾市の人口はわずか5万人で、物資の備蓄は決して豊富ではない上に、マスクの調達が難しい状況下、医療機関に呼びかけ全力を挙げてこれだけの量の医療用物資を調達してくれたのです。

柳川高校と鹿児島市立伊敷中学校の生徒たちは、中国の苦境を耳にすると、「共に頑張ろう」と、自ら募金活動を開始し、自分の小遣いと街頭での募金活動で得た義援金で中国を支援していました。花王、九州経済界、福岡市、柳川市、熊本市……日本の各界から支援の手が差し伸べられ、その真心に心打たれました。

中国で抗疫と医療物資の供給難が緩和されると、中国の各界は「一滴の水の恩を涌き出る泉をもって報いる」の精神で、日本を積極的に支援しました。大連市は北九州市へ、広州市は福岡市へと、中国の友好都市が相次ぎ大量のマスク等の医療物資を贈り、日本の防疫活動を力強く支援しました。われわれ総領事館も直ちに行動し、日本で防疫物資が最も不足していた時期に、マスク、医療用手袋、消毒液を調達し、大分市、柳川市、荒尾市に寄贈しました。その後も引き続きマスクを調達し、管内の自治体、経済界、友好団体に寄贈してきました。

突然襲来したコロナ禍によって、直接の人的交流は阻害されましたが、両国国民はお互い助け合って困難を乗り越え、中日の友好は強固になり、さらなる力を発揮しました。コロナ禍が早期に収束し、両国国民の友好交流が早く正常に戻り、中日の友好関係がさらに発展することを心から願っています。

華僑同胞は発展機会を認識すべき

—— 中国共産党第十九期五中全会が開催されたばかりですが、今年は「第14次5カ年計画」スタートの年でもあり、中国にとって非常に重要な年です。在日華僑同胞は中国の発展機会をどう認識すべきでしょうか。

律桂 その通りです。今年は中国共産党結党100周年であり、第14次5カ年計画スタートの年でもあります。先ごろ開催された第十九期五中全会では、今後5年から15年の中国の発展計画が策定されました。本年、中国は小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的構築を完成させ、社会主義現代化国家の全面的建設という新局面を切り開きます。国内大循環を主体とした、国内外の双循環が互いに促進する経済の新発展モデルの構築が加速する中、より持続可能なハイレベルの発展が見込まれ、対外開放もより広範かつ多方面に及び、より深いレベルに発展するでしょう。

中国と日本、中国と九州とでは、発展の段階が異なりますが、経済の相互補完性が高く、発展のプロセスで互いに役立っています。中国の今後5年乃至15年の発展は、日本及び九州にもより多くの利益をもたらし、在日華僑同胞にもより多くの発展機会をもたらすでしょう。その発展機会として、少なくとも次のいくつかの分野が考えられます。

第一、市場の機会 14億の人口と4億の中間所得者層を抱える中国は、世界最大かつ最も潜在力を備えた市場です。中国は2025年には現行の高所得国の水準に達し、2035年までに社会主義の近代化をほぼ実現し、GDP総額は倍増し、国民一人当たりのGDPは中進国の水準に達し、中間所得者層は大幅に拡大し、超大規模市場のメリットは一段と明確になるでしょう。中国の今後10年の累計商品輸入額は22兆ドル(約2337兆円)を超える見込みで、世界経済に絶え間なく新たな活力を注ぎ続けるでしょう。中日はお互いが重要な貿易パートナーであり、中国国内市場の継続的な発展と成長は、多くの華僑同胞も含めた両国経済の発展と協力にさらなる機会をもたらすでしょう。

第二、産業チェーンとサプライチェーン協力の機会 中国は世界で最も完備された最大規模の工業体系を擁しています。中国の産業チェーン及びサプライチェーンの現代化が進むにつれて、従来の産業のハイエンド化、インテリジェント化、エコ化が進むと同時に、より多くの新興産業が生まれるでしょう。日本の産業チェーンは独自の強みと川上の優位性を備えており、サプライチェーンは中国と深く融合しているため、中日協力のニーズのマッチングによって多くのチャンスが生まれます。

第三、イノベーション協力の機会 中国は人工知能等の最先端分野で、一連の重要な国家科学技術プロジェクトを実施するとともに、企業の技術革新能力の向上に注力し、企業の研究開発投資を奨励し、産学官連携を強化します。さらに、より多くの優遇政策を打ち出し、より多くの優秀な人材を育成し、より包括的な市場データを蓄積します。それらは、中国が日本をはじめとする世界各国に提供できる優れた資源であり、中日間の経済・貿易、科学研究等の分野に従事する在日同胞にもより多くの利益をもたらすでしょう。

第四、環境保護協力の機会 中国は生態文明の構築を加速し、低炭素発展を推進し、気候変動等の環境保護に関する国際協力に積極的に参画し、牽引するとともに、2030年には「炭素排出のピーク」を迎え、2060年までに「カーボンニュートラル」を実現することを打ち出しています。日本は環境保護先進国であり、2050年までに「カーボンニュートラル」を実現すると宣言しました。九州は日本において、環境ガバナンス及び持続可能な開発分野のパイオニアで、北九州市は環境モデル都市であり、環境ガバナンスと持続可能な開発においては豊富な経験があります。中国と日本は関連分野でお互いに学び合い、共に前進することができ、在日華僑同胞はその歩みに積極的に参画することができます。

第五、第三国市場協力の機会 RCEP(地域的な包括的経済連携協定)の調印によって、中国と日本は初めて自由貿易協定のアレンジができました。これにより、中日の経済協力に新たな活力がもたらされるだけでなく、両国はRCEPの巨大な自由貿易区で共存しながら、東南アジア等第三国市場の開発協力に新たなチャンスが生まれます。

私が強調したいのは、中国共産党の強いリーダーシップの下、中国は様々な困難を乗り越え、世界が注目する偉大な成果を収めたことです。昨年の新型コロナウイルスとの闘いでは、率先して感染拡大を抑え込み、主要国では唯一経済成長を維持し、GDPは100兆元(約1640兆円)を突破しました。これはおよそ15兆ドルに相当します。さらに、この8年間で1億人近い貧困脱却を実現し、昨年、現行基準での貧困人口を全て貧困から脱却させました。これは中国の歴史においても、世界の貧困削減の闘いの歴史においても前例のない奇跡です。

中国の台頭は不可逆的なものです。当面、中国は新たな発展段階に入り、新たな発展理念に基づいた新たな発展構造を構築し、質の高い発展を推進しています。中国はこれからも様々な困難や課題に直面すると思いますが、2035年には、社会主義現代化をほぼ実現し、今世紀半ばの新中国建国100周年までには、社会主義現代化強国の建設を実現できると確信しています。その過程で、中国は世界の平和と発展、人類運命共同体の構築に大きく貢献するでしょう。

われわれは、日本及び九州に住む華僑同胞に接する中で、彼らが今後の中国の発展に大きな自信をもっていることを感じます。華僑同胞が今後も祖国の発展に心を寄せ、中日の友好・協力の橋渡し役を担いながら、人生のチャンスと起業のチャンスを掴むことを願っています。

対中協力で際立つ九州の優位性

—— 中国駐福岡総領事館は日本の南の玄関口になるわけですが、対中協力における優位性についてはどうお考えですか。

律桂 おっしゃる通り、九州、特に福岡は古くから中国及びアジア大陸への日本の玄関口であり、対中協力においても独自の優位性があります。

第一、地理的優位性 九州は日本で最も中国に近く、福岡と上海の距離はわずか900㎞で東京よりも近く、空路、海路ともに交通が発達し往来は便利ですし、物流はスピーディーで高効率です。さらに、近年、九州を訪れる中国人観光客は増加の一途にあります。特にクルーズ観光市場は急速に発展しており、九州の人気は高まっています。

第二、伝統的優位性 長い友好交流によって、九州と中国には多く共通した文化・伝統があり、民衆の心を繋ぐ紐帯となっています。志賀島で出土した漢代の金印、佐賀に広く伝わる徐福の伝説、福岡・八女茶の江蘇省との淵源、孫中山先生と宮崎兄弟の友情等が友好の歴史を物語っています。新中国建国後、日本で最初に日中友好協会が設立された地域も九州で、中日民間交流及び中日の国交正常化に重要な役割を果たしました。今日に至るまで、九州は日本国内において、中日友好のムードが最も濃厚な地域であり、中日関係が困難な時期も積極的に交流してきました。

第三、経済・産業における優位性 九州は日本の「1割経済」と概括されますが、多くの分野で独自の優位性があります。九州は優れた農業資源に恵まれ、日本の農業総生産高の約2割を占め、シイタケ、みかん、イチゴ、トマト等の農作物、牛肉、豚肉、アジ、フグ等の畜産物や海産物は日本で最大のシェアを誇っています。恵まれた交通と物流環境によって、九州は中国との経済貿易協力をさらに拡大するとともに、さらに多くの中国人観光客を呼び込むことでしょう。また、九州は最先端科学と製造分野でも突出しています。水素エネルギー、環境保護、半導体、医療、AIロボット、自動車等の分野は世界の最前線にあり、九州大学をはじめとする有名な科学研究機関や、安川電機、TOTO、トヨタをはじめとする大手グローバル企業を擁し、日本の主要な科学研究及び製造業の中心のひとつとなっています。

2004年より、中国は九州の最大の貿易パートナーであり、双方は緊密な互恵関係を築いています。新型コロナウイルス感染拡大後、中国の企業活動の急速な再開に伴い、九州の対中貿易は間もなく例年同期の水準に回復し、双方の経済協力の強い靭性と良好な先行きを示しています。

青少年交流を積極的に推進

—— 中日外交において、青少年交流は一つの焦点になっています。駐福岡総領事館は、今後の両国の青少年交流について、どのような展望をお持ちでしょうか。

律桂 われわれは青少年交流に力を入れています。オープンデーを多く設けて、日本の小中学生、大学生を総領事館に招いて交流し、管内の中学校や大学で講演やセミナーを行ってきました。また、友好団体による青少年の訪中や中国の青少年の訪日をサポートしています。様々な交流活動を通して、中日友好が世代から世代へと受け継がれていくことを願っています。

コロナ禍の中でも、関連団体は新たな青少年交流を展開し、素晴らしい成果を挙げました。昨年下半期には、当館が後援し、九州日中文化協会が主催した「『中日は心を一つにコロナ禍と闘う』青少年書画交流大会」が開催され、九州、中国の江蘇、広東、上海、香港等の青少年から2000点以上の作品が寄せられ、中日両国は共にコロナ禍と闘い、助け合うのだとの感動的な物語が書画に託され、生き生きと再現されていました。作品の一部は福岡県庁、九州国立博物館等の公共文化施設を巡回し、多くの人々が中国への理解を深めました。

今年は「中日文化体育交流促進年」であり、コロナ禍が収束すれば、中日青少年交流は活発に展開されるでしょう。われわれも、総領事館のオープンデー、青少年交流、セミナー活動等にさらに力を入れ、中日友好事業に貢献していきたいと思います。

領事業務の新たな課題に挑む

—— コロナ禍が長期化する中で、領事業務や華人保護活動の重要性はより高まっていると思います。駐福岡総領事館の取り組みについて教えてください。

律桂 われわれは常に中国国民の生命の安全と健康を第一として、全力で領事業務に取り組んでいます。管内で感染が拡大してから、われわれは常に、多くの華僑華人や留学生とともにコロナ禍と闘い、運命を共にしてきました。防疫対策が絶えず変化する中で、領事サービス業務も新たな情勢と課題に直面しました。

第一、コロナ下での新たな案件 コロナ下において華人、特に留学生を狙った振り込め詐欺が多発しました。実際に「誘拐」を語った振り込め詐欺が発生しました。紛らわしく危険性の高いこの手の詐欺は、留学生がよく標的にされます。コロナ下でリモートワークやオンライン授業が増え、人との直接の接触が激減していることに乗じたもので、当事者と家族に大きな損害をもたらします。われわれは度々注意喚起を行い、落ち着いて冷静に判断し、不幸にも詐欺に遭った場合には直ちに警察に通報し、損害を最小限にとどめるよう呼びかけてきました。

第二、中国国民のための防疫措置の新しい課題 コロナ禍は世界の公衆衛生に大きな課題を突き付け、われわれの防疫業務にも大きな困難をもたらしました。感染拡大以降、われわれは注意深く状況を観察しながら、公式サイトやウィーチャット公式アカウントを通じて注意喚起を行い、「新型コロナウイルス関連肺炎情報コラム」を開設しました。また、グループチャットや医療従事者グループを立ち上げ、華僑華人防疫セミナーを開催し、日本の感染状況や個人の防疫対策を紹介し、積極的に予防業務に取り組み、管内の華僑華人に防疫のガイダンスを行っています。留学生や華僑同胞には、三回にわたって「健康セット」を支給しました。このほど再び、「春節セット」や薬品、マスク等の防疫物資を支給し、華僑団体と共にオンラインによる交流セミナーを開催し、華僑同胞に抗疫に関するガイダンスを行いました。

第三、領事サービスの新たなモデルを模索 当館は感染状況と防疫対策に鑑みて、感染リスクを最小限に抑えるため、受付時間を調整するとともに、コロナ禍における領事業務の新たなモデルを模索しました。電話やメールでのコンタクトを維持し、管内の人々が緊急を要する手続きが行えるように「緑色通道」を開設し、郵送やビデオ対面方式によって、条件を満たせば緊急のビザ申請に対応しています。

第四、コロナ下での領事業務に新たな内容 依然として新型コロナウイルス感染症の世界的流行に収束の見通しが立たない中、国外からの感染の流入を防ぐことも、われわれの重要な任務です。海外同胞の帰国を可能にしながら、国外からの感染の流入を防ぐため、われわれはリモートによるPCR検査、血清抗体検査を行っています。多くの華僑同胞の皆様の協力に心から感謝したいと思います。職員一同、華僑同胞、留学生の皆様と共にコロナ禍と闘い、領事サービスに精一杯努めて参ります。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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