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編集長インタビュー
 
 
 
 
中国の鉄鋼大手が中日の友好と協力で多大な成果
高 勇 宝和通商株式会社代表取締役社長
11/24/2020 8:52:31 AM  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

2020年9月末日、東京千代田区内の閑静な街、一番町を訪れ、宝和通商株式会社の高勇代表取締役社長を取材した。

私が同社に抱くイメージは、「中国が日本に置いた『宝山鋼鉄』の商社」である。宝山鋼鉄(略称:宝鋼)と聞けば、潮が満ちて海がうねるような感覚を覚える。というのも、私の学生時代は、中国の混乱が鎮まり正常な軌道に戻った改革開放の時代であり、年間3000万トンの鉄鋼の生産を目標に掲げ、改革開放の総設計師である鄧小平が訪日し、日本の支援を得て、中国初の近代的な製鉄所である宝鋼が建設された年代であるからだ。日本では1995年、作家山崎豊子の小説「大地の子」を原作とする同タイトルの連続テレビドラマが人気を博した。上川隆也扮する主人公の陸一心が、日本企業の一員として宝鋼建設に汗するシーンが生き生きと描かれ、感動を呼んだ。このドラマによって「宝鋼」の名は日本で知られるようになった。宝鋼の誕生は、中日友好の証であり結晶なのである。

中国の国旗紅旗と溶鋼は同じように、赤々と光彩を放っている。新中国成立71周年の前日に行った取材は、殊の外意義深いものとなった。

改革を追い風に、国際市場へ進出

この取材も、話題は「赤色の記憶」から始まった。高勇社長は感慨を込めて語った。「日本の近代化には製鉄、造船、石炭の三つの産業が密接に関わっています。戦後日本の復興も、製鉄鉄鋼業の振興によるものです」。

新中国成立当初から、党及び国家指導者は鉄鋼業の発展に注力することを最重要課題に掲げていた。国策によって発展の基盤が築かれ、行動によって国際的封鎖は打ち破られ、全人民を挙げて、鉄鋼業振興のチャンスを逃さないとの機運が高まった。

1978年、改革の春風が中国全土に吹いた。青年時代、フランスで圧延工として働いた経験をもつ鄧小平は、日本の新日鉄(現:日本製鉄)君津製鉄所を視察し、「近代化とは何かがわかった」と語った。そして日本側に、「君津製鉄所のような製鉄所を造って欲しい」と申し入れたのである。

0113号報告の承認を得て、同年12月23日、鄧小平の日本訪問の二カ月後、中国共産党第十一期三中全会が閉幕した二日後、長江口の上海宝山で、一本目の杭が基礎に打ち込まれ、日本の協力の下、新日鉄君津製鉄所をモデルとした「宝鋼」建設プロジェクトが正式に始動した。

宝鋼生産基地の建設は、中国の鉄鋼が世界とリンクする第一歩に過ぎなかった。日本側と緊密かつ全面的な技術交流を行い、自国の製品を国際市場に投入し、さらに、世界で最も目の肥えた日本の顧客の裏付けを得ると同時に、日本の設備資機材メーカーとのコミュニケーションを密にするために、1988年11月、宝鋼と中技公司の合弁企業である宝華貿易株式会社が日本に設立され、宝鋼初の海外拠点となった。さらに、入念な準備と考察を経て、5年後の1993年8月、宝和通商株式会社が正式に日本で設立された。

三十年の刻苦勉励を経て、現在、宝和通商株式会社東京本社は、中国宝武鋼鉄集団(通称「中国宝武」、2019年度フォーチュングローバル500社の111位にランクイン、鉄鋼企業では世界第一位)北東アジアの地域本部となり、ソウルと高雄に事務所を開設、韓国に鋼材加工配送センターであるBGM株式会社(合弁会社)、オーストラリアに宝鋼オーストラリア有限公司を設立し、アジア太平洋地域に事業を展開し、鋼材、設備資機材、鉄鋼副原料及び鉄鋼二次加工製品の貿易を行う。中国宝武と宝鋼を後ろ盾に、長年蓄積された業界での優位性を活かし、年間鉄鋼販売量100万トン、年間売上高1000億円以上の規模を誇る。

受け継がれてきた責任ある大国の風格を示す

「一つには食糧、一つには鉄鋼、この二つがあればすべてうまくいく」とは、毛沢東主席の有名な論断である。この「鉄鋼で国に奉仕する」との精神は、新中国成立以来、何世代にもわたって、鉄鋼業に携わる人々の闘志を鼓舞してきた。宝和通商は、日本支社として、宝鋼初の海外完全子会社として、一貫して日本の社会に根を張り、祖国と中華民族を宣揚することを自らの務めとしてきた。

この三十年、宝和通商株式会社は、常に現地でできる限り多くの正社員を雇用するよう努めてきた。止むを得ず派遣社員を採用しなければならない場合も、正社員に登用する機会をつくった。日本人従業員は中国及び中国人民に好感をもち、中国文化にも強い関心を寄せている。また、日本人従業員が国際交流の機会を多くもつように努めている。高勇社長は「日本人従業員に中国への出張や視察を手配すれば、彼らは目にした中国の日進月歩の発展振りや近代化された企業の様子を、親戚友人にそのまま伝えるでしょう。これは簡単そうに見えますが、今後も続けていきたいと思います」と語った。

日本の東京本社をはじめとした宝和通商傘下の子会社事務所の従業員数も給与も上昇を続けている。現地雇用の従業員を増やし、従業員の待遇を改善し、成長を続けていくことは、企業の社会的責任の体現である。

高勇社長は、「良好で合理的な利益率を維持することは、所在国で社会的価値を創造し、祖国の国力を体現することであり、責任ある大国としての強いイメージを国際社会に示しました」と話す。

宝和通商の中長期戦略方針は、宝武の「一基五元」ビジネス構造(製鉄業を基盤とし、新素材産業、スマートサービス業、資源環境産業、産業園区産業、産業金融業の協働による発展)及び宝鋼股份の「1+5」戦略(複数生産基地管理モデル、コスト改革、技術先行、サービス先行、スマート製造、都市型製鉄所)に立脚し、所在地域、特に日本の管理、技術、サービス、金融、国際化における優位性を発揮開拓し、企業及びステークホルダーのために更なる価値を創造することである。

現在、世界の鉄鋼業及び川上川下産業は百年に一度の大きな変化を経験している。三十年前に東京で設立され、徐々に太平洋沿岸地域に事業を拡大してきた宝和通商は、再び荒波の頂きに立つことになった。

取材を通して、宝和通商の毎年の収益が、常に日本の同業者の中間より上位にあることを知った。その合法的経営と卓越した業績により、日本の優良企業として評価を受けている。また、宝和通商は創業以来の嘱目すべき「ゼロ」の記録を打ち立てているのはこれまでに誠実と信頼で苦情や訴訟は一件も受けていない。

近年、日本経済の冷え込みと中国の国力技術の台頭により、日本市場が外国企業に課す制限は益々多くなっている。こうした困難に直面しながら、宝和通商は一貫して実直な経営と現地に還元するとの原則を遵守し、優れた専門的資質と業界での評価、平均を上回る営業実績と納税額によって、責任ある大国の企業とのイメージを形成した。宝和通商はその行動によって、中国が世界の覇権を求めることはなく、中国企業は協力とウィンウィンの関係を追求していることを示し、現地の政府、企業、民衆とともに経済発展を成し遂げ、調和の文明社会を建設する。

 慈善活動によって重責を果たす

2020年9月8日に開催された全国新型コロナウイルス感染対策表彰大会の席上、中国宝武集団宝鋼股份武鋼有限気体公司(以下略称「武鋼気体」)が「全国新型コロナウイルス感染対策先進団体」の栄誉に輝いた。遠く東京の地でその知らせを聞いた宝和通商の従業員たちは、感動の熱い涙を流した。

武鋼気体は武漢市で必要な医療用酸素の50%以上を提供した。新型コロナウイルス関連肺炎の重症患者には酸素吸入の必要があり、多くの病院で酸素の使用量が普段のピーク時の十倍を超えていた。一旦、ガス製造会社に問題が起これば、武漢市民の生命は危険にさらされる。如何に酸素の生産ラインを維持しながら従業員の健康を守るかが、宝武鋼鉄の一人一人の最大の関心事となっていた。

武漢市民はウイルスとの戦いに勝利したことを知り、彼らに感謝した。武鋼気体は時間外で機器を稼働させ、出来得る限りのことをして武漢市内の数カ所の病院の酸素使用料を確保した。こうして、武鋼気体は医療従事者とともに武漢市民の生命を守ったのである。しかし、宝和通商が武鋼気体の従業員たちの健康を守ったことはあまり知られていない。酸素生産ラインや鉄鋼の生産に支障をきたさないように、日本国内でマスクや防護服など防疫物資の調達に全力を挙げた。「大げさな話ではなく、あの頃は、従業員たちとともにマスクを買っている夢を見ました」と高勇社長は語った。宝和通商はさらに、「在日中国企業協会」の組織協力で武漢協和医院など中国国内の医療機関に緊急に防疫物資を送った。

4月下旬、日本で感染拡大が最も深刻だった時期、宝和通商は恩返しの思いで、本社と連携し、緊急に大量のマスク等の防疫物資を調達し、日本企業並びに医療機関、障害者福祉施設に贈った。

宝和通商の社内に置かれている募金箱が目に留まった。高勇社長の説明によると、通勤や外出から帰ってきた時に小銭を募金箱に入れることが社員の習慣になっているという。東日本大震災、西日本豪雨、首里城火災、新潟地震、熊本地震、汶川地震、玉樹地震、花蓮地震等々、災害の度毎に、宝和通商は支援の手を差し伸べてきた。

災害や疫病の相次ぐ発生によって、日本の中国企業は新たな問題に直面している。隣国同士の助け合いが、新時代の民間外交の形であり、「災害外交」、「パンデミック外交」は中日両国国民の国民感情を向上させ、相互理解を深める。宝和通商は黙々とそれらの責務を果たしている。

さらに、宝和通商は定期的に「愛心競走」及び「貧困学生扶助」活動を行い、雲南寧洱県の竹山小学校の児童に義援金や物資を贈っている。しかし、決してそれを強調することはない。業務部でパソコンを一新した際には、使い終えたパソコンを竹山の子ども達に贈り、貴重な資源を無駄にすることなく、教育扶助活動に参画し、「鉄鋼業界のバックボーン」としての堅実な風格を示した。

 コロナ禍にあって地域経済の推進力に

コロナ禍によって世界の経済成長は減速し、宝和通商も同様に影響を受けた。感染の拡大と国際情勢の変化に伴い、経営陣は迅速に調整を行い、既存の業務を維持しつつ、中国国内の経済回復を追い風に、日本の設備や資機材を中国国内に販売し、中国が進める新型インフラ建設の勢いと広大な市場を背景に、国際業務の回復を図っている。また日本、韓国、台湾地域の顧客には更なる価値のあるサービスを提供し、日本、韓国、台湾及びASEAN諸国間との多国間他地域貿易を推進し、全プロセスで人民元建てクロスボーダー決済の割合を拡大するなどしている。

中国鉄鋼業は生産量と消費量において世界の5割を占め、大きな可能性を孕んでいる。環境保護、スマート製造、低炭素製鉄、省エネ排出削減、鉄鋼業ビジネスエコシステム建設、国際協力等は中国宝武が重点的に推進している分野であり、いずれも日本企業が優位性と経験を有する分野である。宝和通商は中国宝武の日本の窓口、橋渡し役として、中日間の友好的経済協力の促進と、宝武と日本企業のウィンウィンを成就することに強い使命感と責任感を抱いている。高勇社長は言う。「中日経済と企業は相互補完性が非常に強く、協力によって大きくポテンシャルが上がります。当社は現在、多くの日本企業と共に中国で鉄鋼製造、新素材開発、プラント設備の共同製造、先進的物流サービス、産業廃棄物リサイクル等の様々な分野で協力を推進しています。さらに、日本と中国以外の第三国市場においても、日本企業との間で良好なコミュニケーションと協力を維持しています」。

宝和通商は中国宝武の強固な後ろ盾の下、日本企業と協力し、日本と世界の鉄鋼鉄鋼関連業界で発展のチャンスを掴むことを志している。マルチアングルマルチレベルのパートーナーシップによって、環太平洋地域に巨大な貿易と物流のネットワークを構築し、発展の勢いを増して、中国の力は大きな潮流となって、徐々に太平洋上に海流を生んでいる。

 取材後記

日本の経験に学びながら世界へ乗り出し、さらに大海へと進んで波を起こし、宝和通商は光降り注ぐ一本の道へと踏み出した。それは中国独自の道であり、強固で確かな道である。

三十年前、中国の先輩政治家鄧小平は言った。「宝鋼の建設が正しかったことは、歴史が証明するだろう」と。三十年後、歴史は再び、宝和通商が日本を拠点として、太平洋を繋いだことが正しかったことを証明しようとしている。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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