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日本の仮想通貨に関する法制度ガイド その16
翁 道逵 ベリーベスト法律事務所パートナー(中国弁護士)
2019/08/28 12:29:32  
 
 

今回は「利用者財産の管理に関する規則」の要点を紹介します。この規則は総則、体制の整備、金銭の分別管理、仮想通貨の分別管理などという計20条により構成されます。

規則の目的

この規則は、会員の行う仮想通貨の売買等その他利用者財産の管理を伴う仮想通貨関連取引に伴い、会員が利用者から預託される金銭及び仮想通貨を適切に管理するために必要な事項を定め、利用者財産の保護を図ることを目的とします。

社内規則の整備

この規則の第3条 によると、会員は、分別管理業務に関する社内規則を定めなければなりません。ここに定める社内規則は、次の各号に掲げる事項を含むものとします。

(1)分別管理業務の執行方法及び手続きの詳細に関する事項

(2)分別管理業務に係る業務記録の作成及び保存に関する事項

(3)分別管理業務の職務分掌に関する事項

(4)分別管理業務の各担当者における事務マニュアルの整備に関する事項

(5)残高の不一致その他不適切な状況発生時の対処方法に関する事項

(6)残高の不一致その他不適切な状況発生時における取締役会その他これに準ずる意思決定機関への報告に関する事項

(7)分別管理業務に関する内部監査及び外部監査に関する事項

(8)仮想通貨の分別管理業務を第三者に委託する場合には当該第三者による分別管理業務の検証に関する事項

金銭及び仮想通貨の分別管理

この規則によると、会員は、仮想通貨の売買等に基づき利用者から預託を受けた金銭(以下「預り金」 という。)に関し、次の各号に掲げるいずれかの方法により、自己の金銭と分別して管理しなければなりません。

(1) 預金銀行等への預金又は貯金(利用者が預託する金銭であることがその名義により明らかなものに限る。)

(2) 信託業務を営む金融機関等への金銭信託で元本補塡の契約のあるもの

また、会員は、仮想通貨の売買等に基づき利用者から預託を受けた仮想通貨(以下「預り仮想通貨」という。)を自己で管理する場合、自己の仮想通貨を管理するウォレットとは別のウォレットで管理しなければならず、利用者ごとの保有量が帳簿により直ちに判別できる状態で管理しなければなりません。

会員は、預り仮想通貨を第三者に管理させる場合、当該第三者をして、会員及び当該第三者の仮想通貨を管理するウォレットとは別のウォレット(以下、預り仮想通貨を管理する前項及び本項に定めるウォレットを「区分管理ウォレット」という。)で管理させなければならず、利用者ごとの保有量が帳簿により直ちに判別できる状態で管理させなければなりません。

会員は、区分管理ウォレットの残高が利用者区分管理必要量に不足する事態を防止するために必要な量(以下「預り仮想通貨保全量」という。)をあらかじめ社内規則で定めるものとし、当該預り仮想通貨保全量を利用者の預り仮想通貨とともに区分管理ウォレットの中で管理しなければならず、会員は、区分管理ウォレットで自己の仮想通貨を混蔵して管理してはなりません。ただし、預り仮想通貨保全量をあらかじめ社内規則に定めた場合には、当該預り仮想通貨保全量を限度に区分管理ウォレットで自己の仮想通貨を混蔵して管理することができます。

ちなみに、前項の規定にかかわらず、区分管理ウォレットの中に預り仮想通貨保全量を超える自己の仮想通貨が混蔵する事態が発生した場合には、当該発生日から5営業日以内に、当該事態を解消するための措置をとらなければなりません。

次回へ続く

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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