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編集長インタビュー
 
 
 
 
「湖」が縁の日中地域間交流
日中友好こそ世界平和の礎
三日月 大造 滋賀県知事
2019/01/24 13:33:01  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

中国洞庭湖は日本の琵琶湖の4倍以上の広さを持ち、古くから農業や漁業の盛んな地として知られる。洞庭湖の南部に位置するのが近年、経済成長が目覚ましい湖南省だ。その湖南省と琵琶湖のある滋賀県は、すでに1983年に友好提携を結び、2018年には友好提携35周年を迎えた。同年11月、湖南省の省都長沙市ではさまざまな記念イベントが開催され、滋賀県からは多くの人材が派遣され交流を深めた。記念事業の成果を三日月大造滋賀県知事に語っていただいた。

友好提携35周年

—— 2018年11月、「滋賀県湖南省友好提携35周年記念事業」として、知事をはじめ、各界交流団が湖南省を訪問されましたが、どのような記念行事が行われましたか。

三日月 私を団長として県議会議長、県内経済界それぞれの会の会長、経済界の若手の交流ミッション団など県内各界から総勢200名の交流団が湖南省を訪問し、各分野で交流が展開されました。県内のメディアであるBBC(びわ湖放送)も同行し、訪中の様子は県内で放送されました。また、現地では湖南省共産党委員会の杜家毫書記、許達哲省長との会談を行い、友好提携35周年の記念式典や歓迎レセプションが催されました。特に心に残っているのは、両県省の書道家、画家、写真家による作品展「湖南滋賀芸術展」が盛大に開催されたことです。私自身の書も出品しました。

私どもの友情は湖南省の洞庭湖と滋賀県の琵琶湖という2つのおおきな「湖」をきっかけとしています。近年、我々は洞庭湖の環境改善にも貢献してきましたが、今回も長沙市で「水環境シンポジウム」を開催し、さまざまな取り組み、知見等を交換しました。

さらに、県内で湖南省内のそれぞれの市と友好関係を結んでいる東近江市、彦根市、栗東市の市長をはじめ市の幹部の皆さんも35周年を機に訪中され、新たに張家界市と甲賀市が友好提携を結び調印式が行われました。

また、湖南省では、滋賀県と言えばスーパーマーケットの平和堂が有名です。滋賀県に本社を置く平和堂が1998年に湖南省に進出して20周年の節目でしたので、その記念式典も盛大に開催されました。


湖南省共産党委員会の杜家毫書記(右)と会談(写真は滋賀県提供)

新たな交流の拠点を開設

—— 現在、日中の地域間交流は友好儀礼的な相互訪問から、経済、環境保全、医療連係など、実質的な事業交流へと変化しつつあります。今回の訪中ではどのような成果がありましたか。

三日月 私どもと湖南省との交流の礎には、長きにわたる日中の交流の歴史があります。その上で、35周年を機に湖南省人民と滋賀県民との友情が再確認できたことが一番の大きな成果です。そしてそれを基礎に文化交流、経済交流、さらには観光なども含め、まだまだ様々な交流発展の可能性を感じることができました。

具体的なことでは2019年度、湖南省高新区に新たに滋賀県の事務所を開設する方針を固めました。ここは先端企業等が集積する広大なハイテク技術開発区ですが、県内企業の進出、経済交流等も実施していく拠点になります。

また、杜家毫書記をはじめ湖南省の指導者とトップ会談する際に、必ずテーマとして出てきたのが、農業農村の発展です。それをぜひ滋賀県と協力する形でやろうという提案を強く持ち掛けられました。実は湖南省の副省長が、我々の訪中の前に来県され、県内の農業視察をされました。それを受けた形で、農業農村振興と環境保全を両立する形で農業を発展させるために、ぜひ協力し合いたいというご提案を受けました。早速帰国後、私どもの農業担当者とどういうことができるのか、今検討を始めているところです。

実は、我々は「環境こだわり農業」というものを提案しています。農業農村の持続的発展のために、農薬や化学肥料をできるだけ使わずに作物を作るという農業を日本でもっとも広い面積で展開していますので、例えばそういう取り組みを湖南省と共有する形で行うことができないだろうか。滋賀県ではSDGs(エスディージーズ 持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいますので、こういったこともぜひ湖南省と滋賀県で、日中のまさにトップモデルになり得るような取り組みを作っていけたらいいなと思っています。

—— 「水環境フォーラム」が開催されましたが、水環境保全についてはどのような取り組みをされてきたのですか。

三日月 洞庭湖と琵琶湖ですが、それぞれの水質がどのようになっているのか、生態系を含めてどのような課題があるのか、私どもはお互いの現状と課題について共有しています。とりわけ琵琶湖は高度成長期に深刻な水質悪化を招いた苦い過去があり、それを県民による琵琶湖の「石けん運動」(合成洗剤の使用をやめて粉石けんを使おうという運動)で改善をしてきたという経験があります。その経験を活かして洞庭湖の環境改善のプロジェクトに、これまでから我々も専門家を含めて貢献してきていますが、それらがどういう成果を出しつつあるのかについて、今回再確認をさせて頂きました。

我々も湖南省も、もちろん企業や行政の取り組みも大事ですが、こういったことを継続的に行うことで、省内の人民による暮らしの中での取り組みが大変重要だということをお互いに確認し合っています。

—— 湖南省とは今後どのような交流を目指していかれますか。

三日月 湖南省は偉大な指導者「毛沢東」先生を輩出した地域です。中国本土の中央に位置し、非常に重要な位置にあります。そして、ちょうど日本の真ん中に位置するのが滋賀県です。2つの地域は、明らかに湖南省のほうが大きいし、規模は違いますが、共通点も多く、とても良い友好関係を結べていると思っています。

友好提携を結んだ当時は、滋賀県のほうが発展していて、湖南省がこれから発展していくという状況でしたが、これからは中国の、とりわけ湖南省の発展モデルに、滋賀県が学んでいくような姿勢をもちつつ、もっと連携できることがないかということを思考しています。


湖南省人民政府歓迎レセプションの様子(写真は滋賀県提供)

近江商人の精神仏教の思想から学ぶ

—— 安倍晋三首相は2018年10月に訪中した際、日中両国は「競争から協力へ」と強調しました。知事はこれからの日中関係をどのように見ていますか。

三日月 まず日中の関係は長い歴史を持つ一衣帯水の隣国です。この日中の友好関係こそ世界平和の礎になりうる、またならなければならないと考えています。と言いますのも、私たちは近江商人の「三方よし」の精神を大事にしています。「売り手よし、買い手よし、もって世間よし」。自分たちだけがよければいいのではない、まわりの社会もよくならなければならない。これは今だけではなくて、未来のことも考えて商売やモノづくりをしなければならない、こういうことを大事にしています。

近江商人がこういう精神を持つように至ったのは、ここ滋賀県に早くから広く仏教の教えがあったからではないかと言われています。ではこの仏教の思想はどこから伝わったのかと言えば、中国大陸からです。まさに伝教大師最澄がお茶と一緒にここ滋賀県に伝えられました。そういう意味では、皆のことを考えたり、未来のことを考える思想というのは、中国と日本の底流に流れる共通の思想としてあるのだと思っています。

もちろんいろんな国々、企業同士が時として厳しい対立関係や困難な問題に直面することがあるかもしれないけれども、底流に流れる思想から学び、それらを乗り越えていくということが中国と日本では可能ではないかと思います。

—— 中国との青少年交流の重要性についてどう考えますか。

三日月 若い時の海外交流経験はその人にとっても社会にとっても非常に有益有意義だと考えます。私自身、「日中友好の翼」という事業で初めて中国を訪問し、青年たちと交流しました。知事になってからは100人の県民友好団と高校生訪中団と一緒に中国を訪れました。両国間の交流は継続的に若い世代を巻き込む形で続けていきたいと思います。

私は今回の訪中を機に二つのことを自分に課しました。一つは湖南師範大学に行き学生の皆さんとディスカッションしたときに、大学のある場所が日中戦争の激戦地で、多くの方々がお亡くなりになったことを教えられました。私はしっかりとその被害にあわれた方々に向き合い、弔うことをさせて頂きたいと伝えました。もう一つは中国戦国時代の詩人屈原の詩を一つでも二つでも理解し、自然の摂理を詩的に表現している「天問」をそらんじられるようになりたいと思って勉強しています。私は中国と真の長続きする友好関係をつくり、次の世代にきちんと引き継いでいきたいと願っています。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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