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編集長インタビュー
 
 
 
 
山口 喜久二 ジャパンローヤルゼリー株式会社 創業者
蜂蜜・ローヤルゼリー作りは中国の豊富な蜜源と日本の技術で
2019/01/11 13:14:51  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

日本で消費する蜂蜜の93%は輸入蜂蜜であり、かつては20%の自給率であった国産蜂蜜は今では7%にすぎない。そして輸入蜂蜜の内訳73%は中国からのものである。1969年にジャパンローヤルゼリー株式会社を設立し、以後、ローヤルゼリーの研究実践一筋の山口喜久二氏は日本国内だけでなく中国での生産にも先駆けた養蜂業界のトップリーダーだ。日本と中国の養蜂のこれからのあり方について、同氏の見解をお伺いした。

ミツバチの家畜化の歴史

—— 今年は明治維新150周年の記念すべき年です。日本では明治時代から養蜂業を振興していますが、日本の養蜂の起源はいつですか。

山口 日本の養蜂の始まりは、明治10(1877)年にアメリカから大量のミツバチを輸入し、その頃の小作人(地主から農地を借りて耕作し、小作料を支払って農業を行っている農家)たちのために、新しい畜産業として養蜂振興を行ったのが最初です。日本の国土は四方を海に囲まれていますから、害虫を寄せ付けない。緑が多い国で、さらに蜜源といいまして、花は南から北へと北上していきます。ですからハチが飛んでいって、蜜をつくり上げていくための打って付けの国土だったわけで、瞬く間に日本中に広がっていきました。

—— 『日本書紀』にも養蜂が出てきますが。

山口 ミツバチ並びに蜂蜜文化は、ヨーロッパが始まりで、チグリスユーフラテス川のメソポタミア文明時代には既に始まっていました。仰せのとおり、日本でも大和時代には養蜂が行われています。ただし、その頃の養蜂は、自然に営まれている巣を探すという「旧式養蜂」です。今の養蜂はミツバチを家畜化したもので、18世紀の中頃、品種改良が行われ続け、非常に蜜集めの上手なミツバチをつくり出しました。これがきっかけで世界中に本格的産業としての近代養蜂が振興されていったのです。

ローヤルゼリーとは何か

—— 先生は日本の「ローヤルゼリーの父」と言われています。ローヤルゼリーとは一体どんなものでしょうか。また、先生が作っておられるローヤルゼリーと一般のものとの違いはどこにありますか。

山口 ローヤルゼリーは、ミツバチの生態の中から発見された特殊な物質で、蜂蜜を精製するとか、人為的につくられたものではありません。あくまでも女王バチを育成するために、若い働きバチが花粉をたくさん食べて、体内にありますナサノフ腺というところと、背中を走っている心臓管でローヤルゼリーなる物質をつくり上げ、下咽頭腺と上顎腺から分泌するものです。ミツバチ社会はコロニーを形成していて、たった1匹の女王バチに対して、大体3万から5万匹の雌の働きバチ、数千匹の雄バチで1つの社会がつくられ、それぞれが分業しています。よく女王バチは君臨して非常にうらやましいと思うのはとんでもないことで、ひたすら産卵のみにひた走るわけです。1日に2000から3000個も産みます。そのエネルギーのもとがローヤルゼリーです。働きバチも女王バチも全く同一の受精卵から生まれていて、同じ受精卵でありながら、働きバチの寿命が平均すると35日、女王バチは3年から5年生きます。これはエサの違いです。

私のつくるローヤルゼリーですが、ミツバチの生態摂理を重んじて、過酷な労働をさせない健康なハチづくりをしていますから、生産性は上がりませんが、非常に活性が高いものです。例えば人為的に受精卵幼虫にローヤルゼリーを与えれば、女王バチになります。ところが、活性の低いものでは女王バチにならないのです。

中国現地に精製工場を建設

—— 先生は中国の雲南農業大学の大学院教授もお務めですが、いつ頃から中国とご縁がありますか。

山口 1992年からです。日本の養蜂産業は、高齢化と農薬の使用、それから住宅地が山々まで開墾されたために、どんどん衰退しました。あとはもう中国大陸しかないと考えたのが始まりです。当初、青海省の海抜3200から3600メートルの地点で菜の花が1億坪も咲いているという話を聞いたとき、富士山の頂上付近の高さで花が咲くのかと信じませんでしたが、1993年に探検に出かけました。

西寧市から道なき道を、両方が千尋の谷、いつ車が落ちるか分からないところを約8時間かけて、やっとその高原に着きまして、仰天しました。そこには、ばんばんハチが飛び交っていました。さすが中国には、こんな素晴らしいところがある。もう桃源郷で、青海省海北州門源県の政府と話し合い、そこの独占的使用権を得て、日本法人として初めて精製工場をつくりました。

私の養蜂で重要なことは、摂氏2度の低温管理です。このために電気冷蔵庫が必要で、それを稼働させるために発電機が必要です。ですから、ガソリンエンジンの発電機と冷蔵庫を供給しまして、私のメソッドでもってつくれる人と契約をして、生産を依頼しております。私のポリシーですが、「優質優価」を掲げて、従来の4倍から6倍ぐらいの価格で買い集め、正当な取引「フェアトレード」を徹底しています。これが瞬く間にうわさが広がり、いいものをとれるようになりました。

何かにつけて「中国製は…」と言うんですが、日本はそんなこと言っていられません。偽物王国は日本じゃないかと思うぐらいです。中国の製品は悪いんじゃなくて、買いたたくということがよくないのです。日本の商社が特にやったことが「買いたたき」で、これが市場を壊しました。中国には蜜源がたくさんあり、元気で健康なハチさえいたら、本物はつくれるのです。

「さくらサイエンス」と中国

—— 先生は中国雲南農業大学で奨学金を出したり、研修生を受け入れたりしておられますが。

山口 養蜂学部ですね。始まったのが2001年ですが、わずかながら私財で奨学金を年間20人ほどの優秀な生徒に差し上げています。そのほか中国養蜂学会の名誉顧問、中国蜂産品協会の顧問をお引き受けしています。

また、JST(日本科学技術振興機構)の「さくらサイエンスプラン(日本アジア青少年サイエンス交流事業)」というのがあって、2016年3月、11月、そして2018年3月、次回は2019年3月に開催する予定ですが、中国から研修生を10名ほど日本に招いて、セミナーや意見交換会を行っています。

国対国は政府が、ややもしますとけんかみたいな様相を呈していますが、今の安倍総理の考え方は、常にシェイクハンドの橋渡しが重要だということで、この「さくらサイエンス」が生まれ、不肖私がそのお手伝いをさせていただいているという次第です。

—— 中国では習近平国家主席の主導で、農村部の貧困対策として養蜂業が奨励されています。中国における養蜂業の振興策について、どのように見ておられますか。

山口 本物志向でいっていただきたいと思います。実は国家主席が養蜂振興を大々的に国の施策として打ち上げたということには驚愕しております。人間様が食する植物ですが、その花粉媒介はミツバチにしかできません。できるだけ自然の蜜源、花が咲くところで養蜂をやっていただきたいです。そうしますと、結実も多くなるわけです。貧困対策ということですが、養蜂がもっとヨーロッパのように崇められたら、養蜂業はどんどん盛んになります。特にローヤルゼリーの生産国というのは中国だけです。今どこもつくることができません。日本もやっていません。

日本は養蜂のモデル国だった

—— 日本の養蜂業における喫緊の課題は何でしょうか。

山口 よく「ヒトモノカネ」と言われますが、今は、なり手がいません。なぜいないのか。養蜂というのは大変な重労働です。父親が養蜂家であっても、後継ぎをしない。収入があまりにも少ないんです。もっと高収入にしてあげることです。これはヨーロッパに準じればいいと思います。ヨーロッパではミツバチは神の使いとして崇められ、養蜂家は地位が高いのです。

それと、ミツバチの大量死を招いたネオニコチノイドのような農薬は使うべきではありません。諸外国が次々と規制をする中、日本では逆行するかのようにネオニコチノイド系農薬残留基準が緩和され、規制は実施されていません。猛毒になるような農薬は避ける、あるいは花が咲いて、最も蜜源が必要な時期は使用を避けるなどもっともっと農家と養蜂協会なり各都道府県の養蜂組合とが話し合いをするべきだと、私は願っています。

もともと、養蜂の技術は日本のものでした。「王台」に産みつけられた幼虫だけがローヤルゼリーを与えられ女王バチになるのですが、「人工王台」を考えたのは井上丹治チームで、1960年のことです。日本は、養蜂のモデル国だったんです。それに日本は戻るべきです。ですから一生懸命、私のこれからの一生をかけて、養蜂家育成をしていきたいと決意しています。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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