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王 寅 世界『黄帝内経』文化促進会長
『黄帝内経』をワールドワイドに
2018/10/26 17:35:31  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

2018年9月、著名な『黄帝内経』学者である王寅教授は、日本語版著書『黄帝内経を読み解く』の刊行を記念して来日し、日本の学術界、政済界に大きな衝撃をもたらした。そして、東京大学、首都大学東京、帝京大学などの有名大学では、王寅教授を招いて交流し、『黄帝内経を読み解く』の贈呈式を挙行した。

海部俊樹氏、福田康夫氏、鳩山由紀夫氏ら元首相も東京で王寅教授と会見し、日本人が『黄帝内経』を学んで理解し、研究し参考にして、ともに中華文明の成果を享受するための貴重な機会を与えてくれたことに対し、深く感謝した。松下新平総務副大臣兼内閣府副大臣(当時)も王寅教授一行の国会見学を案内した。

王寅教授とその訳書は日本の各界から歓迎されたが、実際に中華文化伝承者が海外で「中国の物語を語る」成功例であり、手本であり、我々はこれに学ばなければなるまい。そこで、王寅教授にインタビューを行った。

 

『黄帝内経』は世界平和の理論的依拠

—— 現代中国人は、『黄帝内経』は最も早期の中医学理論の書籍であり、遠い昔の内容で理解できない部分もあると思っています。今日、中国が新しい時代に突入している中、注力して研究し、『黄帝内経』を推奨している目的はどこにありますか。

王寅 『黄帝内経』は中国文化哲学体系の根本であり、中国伝統文化の根源です。外国人研究者は、中国には哲学思想はあるが哲学体系はないと常々主張しています。しかし、5千年の歴史を持つ大国として、古代にはすでに宇宙、天地に対する哲学、人がいかに天地の間で生きていくかということを含む哲学体系を形成しており、その法則のすべてが『黄帝内経』に収められているのです。

『黄帝内経』には、我々の文化の根源である中華文明が記載され、後世の文化はすべてこの基礎の上に発展してきたものなのです。ですから、『黄帝内経』は医学に用いられて中医学となり、戦いに用いられて『孫子の兵法』となり、人の生き方に用いられて『論語』となり、天地を悟るのに用いられて『道徳経』となりました。よって道教が「黄老之説」と呼ばれるのは、『黄帝内経』を基礎として、『道徳経』思想を体系として成立したからです。


帝京大学に著書贈呈

現在、巨龍中国は台頭しました。多くの西側諸国が畏怖の念を抱き、「中国脅威論」さえ出て来ています。私がなぜ、『黄帝内経』を研究し、広め、翻訳するのかといいますと、これが我々の問題を解決でき、国際社会の中国に対する認識と理解を促進し、中国と世界に良好な相互作用をもたらすからです。

『黄帝内経』を読み解くことができれば、中国人の考え方やニーズを理解できます。中国は内面に向けて自省を求める国家であり、対外的に拡大していく国家ではありません。それは、小異を残して大同を取り、宇宙の万物と仲良く共生していくという理念を理解できるからです。ですから、日本人はもちろんアメリカ人でも根本的には中国を心配する必要はありません。『黄帝内経』は世界平和に理論的依拠を提供できます。『黄帝内経』の日本語版は第一歩にすぎず、今後は英語にも翻訳していきます。

 
東京大学に著書贈呈

『黄帝内経』は中医学の理論的基礎

—— さきほど、『黄帝内経』と中医学との関係についてお話されました。中国共産党第19回全国代表大会以降、中国は「健康中国」のビジョンを描きました。『黄帝内経』は「健康中国」構築において、どのような役割を発揮できるとお考えですか。

王寅 「大医は国を治め、中医は人を治し、小医は病気を治す」といわれます。君主は国を治め安定させ、民族を団結させますが、医師は人間の体を調節して病気や怪我を治し、個人としては養生や栄養について注意する、という方法はすべて『黄帝内経』のなかに書かれています。

中国はすでに近現代に西洋医学を導入しました。西洋医学体系は解剖学と微生物学の実験の基礎の上に成り立っており、病原は外界から来るもので、いわゆる「病は口から」と認識しています。中医の理論基礎は「病は気から」、つまり気持ちからすべての問題が生まれるということです。なぜ『黄帝内経』と呼ぶのでしょうか。「内」は我々の心が映し出している五臓六腑の感情問題を解決するのです。

中国の世界観は陰陽五行のシステムを基礎として体系化されています。西洋では科学であり、物質、実験、実証、ロジックの推理判断から理論体系を成立させています。『黄帝内経』を用いて世界を見てみると、西洋の研究は陽の部分であり、東洋の研究は陰の部分です。この間に矛盾はありません。陰と陽は互いに補い合い、一つになるのです。よって、多くの西洋科学が治せない病気も、東洋医学では治せますし、東洋医学で治せない病気も西洋医学に治療方法があるのです。

中医学には不老不死の言説がありますが、不老とは若い身体の状態を保つことであり、不死とは長寿を指します。これらはともに中医学の精華であり、「健康中国」を推進する分野で力を発揮できます。

現在、いわゆる「大健康」とはほぼ西洋医学を主としており、これは西洋医学の検査方法と投薬システム、さらに遺伝子検査システム、幹細胞治療などです。なぜ中医学がないのでしょうか。中医学の基準は西洋医学とは異なるからです。西洋医学では解剖学の手法を用いますが、中医学のことは解明できません。例えば、中医学には経絡系統がありますが、西洋医学の手術のメスでは経絡系統を探し出せないので、中医学を認めません。では、どのように科学的手法で中医学を研究し、検証するのか。『黄帝内経』はまさしく中医学を学ぶための理論的基礎となるのです。

 

『黄帝内経』は中日の平和的発展に役立つ

—— 日本は中国の隣国であり、中国文化の理解者として、『黄帝内経』を重視しており、「国宝」とまつりあげてさえいます。『黄帝内経』が日本に伝わった過程には、多くのエピソードがあります。日本の『黄帝内経』に対する研究は、中国とどう違うのでしょうか。

王寅 実は、日本は中医学と『黄帝内経』の研究を中断せず、ずっと続けています。しかし研究の角度は中国と異なります。中国では、『黄帝内経』を本当にその「内」と我々人間の生命と気血との関係から研究しています。

どんな声の伝播と文化の輸出にしても、それを最も必要とし理解できる人と社会を探し出さなければなりません。日本は学習を通じ、中国を見習って自身の文化を構築しましたが、我々中国文化の根源はまさしく『黄帝内経』にあるのです。

日本語版『黄帝内経を読み解く』を日本社会に送り出すのは、日本の研究者のために大きな観点を提供し、『黄帝内経』の中に中国文化と日本文化の起源と共栄を見つけていただき、中日両国の平和の発展と友好的共存という目的に寄与したいためです。


鳩山由紀夫元首相に著書贈呈

約4年前、私は日本に学術交流に参りましたが、その際、鳩山由紀夫先生にお目にかかりました。彼は「『黄帝内経』のような古い書籍が日本語ですらすら読めたらいいのですが」と何度も私に話しました。今回の訪問で、私は日本語版(上下冊)1セットを鳩山先生に贈呈しましたが、大変喜んでくれて、奥様と一緒にお話する機会を作ってくださいましたが、奥様も中国文化の愛好家でいらっしゃいました。

海部俊樹元首相に著書贈呈

江田五月会長に著書贈呈

海部俊樹先生と福田康夫先生にも献本させていただきました。海部先生は、特に病院から東京事務所に戻られて、本を受け取られました。日中友好会館の江田五月会長には最も感銘を受けました。江田先生は、本の贈呈と交流のために、4時間半も新幹線に乗ってわざわざ岡山から東京に駆けつけてくださったのです。そんな中から、私は日本社会の『黄帝内経』に対する評価と重視を実感できました。

 

『黄帝内経』は世界の中国理解に役立つ

—— 現在、海外の華僑華人は「中国の物語を語る」、「中国の声を発する」ことに尽力しています。この過程においてどのように『黄帝内経』の海外への伝播を行うべきでしょうか。

王寅 外国の研究者が中国の思想を研究する際に、一つ誤った認識を持っています。我々の文化の成熟期が荘子、孔子、孟子の時代だと考えているので、中国にはその他の思想体系がないというのです。哲学思想しかなく、中国の哲学思想は断片的になっていると考えています。しかし、中国には秦の前にすでに完璧な哲学体系があったことを彼らは知らないのです。『黄帝内経』こそがその証拠です。

しかし、『黄帝内経』の内容は深遠で難しいため、外国語の訳書はあまり出ていませんでした。文化的な違いにより、外国の研究者たちは現在『黄帝内経』から派生したそれぞれの支脈や流派を研究することしかできませんでした。このたび、『黄帝内経』の日本語版がまず刊行され、続いて英語版も刊行される予定です。全世界に向けて、我々には哲学体系があり、我々の思考全体の枠組みであること、我々はいかなる民族、種族、国家との交流にも自然の法則を遵守すること、我々は相手の習慣、習俗、国家全体の民族の礎を尊重し、中国に王道はあるが覇道はないこと、我々は内面に向けて自省を求める国家であり、対外的に拡大していく国家ではないことを告げたいと思います。

海外の国々は『黄帝内経』を学んで理解した後には、もういわゆる「中国脅威論」を喧伝することはなくなるでしょう。『黄帝内経』は我々の文化であり、我々の『黄帝内経』は世界に出て行き積極的な役割を発揮するという最も重要な目的を達成しなければなりません。これは、全世界が中国を読み解くのに役立つのです。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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