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通訳はもはや失業か
翻訳機は今や海外旅行の必需品
2018/08/24 11:46:55  文/龐晟
 
 

海外旅行で最も心配なことといえば何だろうか。東京で日本語のメニューを見てどうしたらいいかわからなくなる、パリの街角をそぞろ歩いていて道を聞こうにも言葉がわからない。韓国で買い物をすると言葉が通じなくて違うものが出てくる。こうした言葉の問題で起きるトラブルが、期待に満ちた海外旅行を不愉快な出来事に変えてしまう。


広州の国際展示会の会場で、通訳のサポートを提供する中国人大学生たち(4月13日)

最近、海外旅行に出かける人が爆発的に増加し、リアルタイム翻訳のニーズもますます高まり、人工知能(AI)を搭載した翻訳機が海外旅行の必需品になった。科学技術を利用したインターネットの大手企業も相次いでスマート翻訳分野に参入し、市場は熱く燃え上がっている。AI翻訳機は今後どうなるだろうか。人間の通訳に取って代わる存在になるだろうか。

市場は急速に成長発展には課題も

「2017年中国海外旅行ビッグデータ報告」によると、2017年の中国国民の海外旅行者数はのべ1億3000万人を突破し、観光消費額は1152億9000万ドル(約13兆円)に達し、中国は今やタイ、日本、韓国、ベトナム、ロシアなどにとってインバウンド観光客の最大の供給源だ。だが調査研究によると、言葉の問題が長年にわたり海外旅行者にとって最大の障壁であり続けているという。

海外旅行の人気にAI翻訳技術の持続的な向上が加わり、中国のスマート翻訳機市場は一歩また一歩と開拓が進められてきた。多くのデータからわかるように、16~18年には中国人の海外旅行での消費額が毎年1000億ドル(約11兆円)を超え、このうち翻訳機市場の売上高は毎年1000億元(約16430億円)に達する。

AI翻訳機市場の見通しは明るいが、さまざまな課題にも直面する。現在、国内で主流のAI翻訳機の大部分は価格がかなり高く、中級高級クラスの携帯電話を超えるものもある。ECプラットフォームの京東商城と天猫(Tmall)商城で「スマート翻訳機」を検索すると、どの製品もポケットサイズで、見た目にそれほど違いはなく、多言語間の相互翻訳が可能で、オフラインでも使用でき、価格は600~3000元(約1~5万円)のものが多い。


広州の国際展示会の会場で、通訳のサポートを提供する中国人大学生たち(4月13日)

この海外旅行の「神器」は高価なうえ、観光客の多くは1年間にせいぜい2~3回しか海外に出かけないので、数百元から数千元でも買うというほどのニーズはない。そこでオフラインでの利用率が非常に低いということが、AI翻訳機の大きな課題の一つになっている。旅行会社の関係者は、「1年に1~2回しか海外に行かない人は、レンタル翻訳機の方がいいかもしれない。オンライン旅行プラットフォームが打ち出すレンタルサービスは、価格が数十元前後で、一番安いものはわずか17元(約280円)だ」と話す。

価格が高くても、利用頻度が低くても、「神器」を購入したいと考える「リッチな消費者」はいるとみられる。そして今、翻訳が不正確、音声が不自然といった点が、AI翻訳機の今後の発展を制約するボトルネックになっている。実際に市場に出回るスマート翻訳機を試してみたところ、翻訳レベルが期待ほどではないことがわかった。たとえば「金髪」(ブロンドヘアー)を「ギリシャの贈り物」と訳したり、改まった場所で使うと不自然な合成音声が聞こえてきて非常に気まずい思いをしたりする。こうした問題を解決するために、AI翻訳機をさらに改良し、機械に学習させることが急務だ。

機械と人間は異なるフィールドへ

スマート時代には、芸術家すらも自分の仕事がAIに取って代わられるのではないかと懸念する。通訳も同じだ。実際、日常のやりとりなど多くのコミュニケーションの場面では、専門的で正確な同時通訳は必要ない。人による同時通訳の供給には限界があり、現在の巨大な市場ニーズに応えることは実際には不可能だ。

するとAI翻訳機が人間の通訳に完全に代わるものになるだろうか。答はもちろんノーだ。AIの登場は人が不要になることを意味しない。むしろ人の仕事がよりよくなるよう助けるものだといえる。機械翻訳は通訳の仕事を奪うわけではなく、補完的役割を効果的に果たすものになる。上海外国語大学高級翻訳学院の呉剛副院長は、「機械は通訳の技能のうちの画一的で、知性をあまり必要としない部分を代替するだけで、人間はより創造性に富んだ活動にもっと多くの力を注げるようになるだろう」と予想する。

将来、人間の通訳と機械翻訳がそれぞれターゲットとする市場が徐々に明確になるとみられる。同大英語学院言語文学部の陳琦准教授は、「機械翻訳と人間の通訳は市場で異なる生態的地位を占め、異なるフィールドでそれぞれ競争を展開するようになるだろう。中~低級翻訳市場では、機械翻訳が主導的地位を占めるようになり、人間の通訳は高い精度を厳しく要求される高級翻訳市場に主に対応するようになるだろう。後者はたとえば文学、法律文書、医学系の資料といった専門的な内容のものだ」との見方を示す。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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