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国際的に評価されるアニメ映画とは
2018/07/26 10:54:47  
 
 

本年6月20日に開催された「上海国際映画祭金爵(Golden Goblet)映画フォーラム」において、アニメーション部門の審査員を務める日本のアニメ映画監督片渕須直氏と中国のアニメ映画監督孫立軍氏はいずれも、「題材の内容や作品のスタイルに関係なく、地域的な特色が鮮明なアニメ作品は、国際的にもその美しさが評価される上で大切なポイントとなる。多くの人は、ローカル色があまりにも強烈なアニメは国際市場では認められ難いと思っているが、実際はそうではない。観衆は、自分にとって馴染みはないが心を動かされるような人物や画風に対してより強烈な興味を抱くものだ」といった内容の発言を行った。


アニメ「生きのびるために」

今年の国際映画祭の上映作品の一つであるアニメ作品「生きのびるために」は、チケット販売開始と同時に映画ファンによって即完売となった。昨年末のロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)長編アニメーション賞を受賞した同作品は、低い制作コストで、ターリバーン政権下のアフガニスタンに暮らす女の子をめぐり物語が展開する。家庭の事情で一家の大黒柱として重圧を担わざるを得なくなった主人公だったが、ターリバーン政権が女性が働くことを禁じたことから、彼女はやむなく男装し、苦難に満ちた生活を強いられることになる。同作品は、動画評価サイト「豆瓣」で8.3ポイントの高評価を獲得した。ネットユーザーは、「危険と隣り合わせの生活を送る女の子をきめ細かく描写しているところに非常に感動した。そして、作品の随所に人道的な配慮が満ち溢れていた」とコメントした。

このほか、昨年、「生きのびるために」と各大型映画賞の獲得でしのぎを削ったアニメ作品「リメンバーミー」も、その独特の風土と人情で観衆を魅了した。同作品は、中国大陸部で12億元(約204億円)を上回る興行収入を記録したピクサーアニメで、舞台はメキシコ。「死者の日(Día de Muertos)」やマリーゴールドなど民族色溢れるモチーフや陽気で親しみやすいメキシコ人気質がストーリー展開を後押しし、観衆に新鮮さと感動をもたらした。

孫監督は、「海外のアニメ関係者と話す機会があると、彼らはこぞって、中国色溢れるストーリーのアニメを見たいと言う。きめ細やかな情感にあふれ、かつ強烈なローカルカラーを持つストーリーは、今の国際アニメ映画市場が求める要素となっている」と指摘した。

ストーリーだけでなく、現在は制作スタイルの上でも民族的特色を反映している。アニメーション制作モデルはますます工業化の傾向にあり、3DやCG動画による本物そっくりの質感と溢れる臨場感によって、観衆の感覚器官を興奮に導く現代アニメの作風のもと、海外のアニメ関係者は、鮮明な美的スタイルを備えたハンドメイドアニメーションの制作を呼びかけている。

「二次元ハンドメイドのスタイルが注目されているのは、それが、アニメ映画界で世界の観衆を魅了する最も生き生きした表現であることによる」と指摘するのは、米国の特撮映画監督のアンソニーラモリーナラ氏だ。ラモリーナラ監督は、多くの3D大型映画の制作に関わった経験がある。どのような作品が真の国際影響力を備えているのか、という問題について、同監督は、自分がかつて関わった大型作品については否定し、民俗の美しさを備えた二次元ハンドメイドアニメーションであると答えた。

この発言は決して偽りでない。数年前から、極めて独創的で磨き上げられた二次元ハンドメイドアニメーションが、国際的に高い評価を得始めている。昨年、上海国際映画祭金爵賞アニメーション最優秀賞を受賞した「ゴッホ 最期の手紙」は、独創的な油絵手法でゴッホの一生を描写した作品で、作品制作にあたり、125人の画家が2年あまりの歳月を費やし、手描きで6万枚を超える「ゴッホ風」油絵を描いた。つい先ごろ訃報が伝えられた日本アニメ界を代表する高畑勲監督も、手描き風の「かぐや姫の物語」で世界の観衆を驚かせ、魅了した。この作品は、8年間を費やして、淡い色彩の背景を描き、原画の鉛筆のタッチをわざと残し、画面の一つ一つが文人画の美しさと風情に満ち溢れ、美しく婉曲的な日本の美しさを余すところなく表現した。これらの作品は、その強烈な民族美学のスタイルによって、観衆と業界関係者の心を虜にした。

孫監督は、多くの中国アニメが、「1年に1作品を完成させる」という「スピード制作」のペースで世に送り出されていることを心配している。このような状況は、中国アニメ古典の誕生の足をある程度引っ張っていると言わざるを得ない。孫監督は、師匠である「三人の和尚」を手掛けた阿達監督から、「1つのシーンを最低3回は見直すこと」と常々言われていたという。というのも、「何もない無から有を作り上げる」アニメ作品にとって、コンセプトデザインから動画制作、最後は編集に至るまで、一般の実写映画より多くの時間の投入が必要となるが、どんなアニメ制作者も、自分の描いたシーンが一度で目標をクリアできるという保証はないからだ。「現在の中国映画関係者にとって、今最も見直さなければならないことは、ゆっくり丁寧に作業をするという集中力であろう」と孫監督は締めくくった。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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