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編集長インタビュー
 
 
 
 
秦 超 LONGi Solar Technology株式会社代表取締役社長
日本企業と共に市場のパイを拡大
2018/06/25 15:18:27  文/本誌編集長 蒋豊
 
 

近年、中国企業のグローバル化の加速に伴い、多くの中国企業が、如何に海外市場を開拓し、現地と調和していくかという共通の課題に直面している。彼らは日本で、「中国企業は日本市場を占拠している」、「中国企業は経済侵略をしている」といった邪推や憶測に遭遇し、それら日本社会の懸念を払拭するため様々な試みを行っている。

ロンジグループは世界最大のシェアを誇る単結晶シリコンウエハのサプライヤーであり、日本市場はグループ事業の重要なフィールドとして、事業全体への貢献度は次第に大きくなっている。それはロンジグループの日本支社であるLONGi Solar Technology株式会社の努力と不可分である。LONGi Solar Technology株式会社は日本市場において、伝統的な競争意識を排除し、常に日本企業と共に発展し、共に市場のパイの拡大を図り、堅固な「運命共同体」を築いてきた。同社はさらに、中日青少年のスポーツ交流等の公益活動にも積極的に取り組み、「中日民間友好の使者」と称され、日本社会で広く認められている。先ごろ、東京のLONGi Solar Technology株式会社を訪ね、秦超社長を取材した。

日本の商慣習を踏襲

—— ロンジグループは太陽光発電用単結晶シリコンウエハのサプライヤーとして世界最大のシェアを誇ります。グローバルに事業展開されている中で、日本市場の役割とはどのようなものでしょうか。また、今後の展望についてお聞かせください。

秦超 太陽光発電(PV)の業界において、単結晶製品の起源は日本であり、単結晶シリコンウエハの生産は日本で始まりました。ところが、様々な理由で単結晶製品は衰退し、多結晶製品が日本の市場を席巻するようになりました。わがグループは創業以来、単結晶製品に注力してきましたので、我々にとって日本市場の開拓は、事実上の単結晶製品への回帰であり、グループにとって大きな意味をもつものでした。日本市場の成熟度、単結晶製品に対する受容性、顧客の品質サービスに対する要求はいずれも非常に高く、それはグループを成長させるための最高のチャンスであったとともに、企業の知名度を高めることにも繋がりました。

ロンジグループが日本支社を立ち上げて2年になりますが、我々はビジネスを展開しながら、様々な準備作業も進めてきました。正式に営業を開始してからは1年です。現在、日本支社には15名の日本人従業員がいますが、明年までには少なくとも倍になります。日本事業は全体的に大規模拡大の過程にあります。

—— 近年、中国企業の日本での事業展開に対して、一部の日本メディアや学者から「中国資本が日本を侵略している」との声が上がっています。ロンジグループは日本での事業展開に当たって、どのように日本社会と調和し、ローカライゼーションを図っておられますか。

秦超 我々は事業を始めた当初から日本の顧客がいましたので、日本で事業展開するに当たっては、一定の経験がありました。多くの日本の大手電池メーカーは我々の顧客でした。今、我々が日本で事業展開する上で原則としているのは、日本の商慣習を壊さないということです。それは日本市場の枠組みそのものです。日本の同業者をライバルとするのではなく、協力の精神に基づき、OEM業務を行い、ともに発展していくことを考えています。

ロンジグループが日本市場に進出したのは、日本の同業者を打ち負かすためではありません。我々の本来の目的は、日本市場、日本のエンドカスタマーの皆さんに価値あるソーラーエネルギー製品を提供し、より低コストのクリーンエネルギーをもたらすことです。日本支社の従業員はすべて現地採用で、日本人が主です。日本支社においては、私だけが中国からの派遣です。我々の提携パートナーもすべて日本の現地企業で、彼らとは協力関係にあり、ライバルではありません。これらすべてが日本社会への貢献だと思っています。我々は提携パートナー、顧客、ユーザーに多くのプラス要素をもたらしていると言えるのではないでしょうか。

一部の中国企業は日本で事業展開するに当たって、ある種の偏見に遭遇します。彼らには日本の市場や日本社会に対する理解や研究が不足しており、自分たちの考え方や習慣を日本に持ち込んだために、現地の商慣習との間に衝突が生じ、マイナス評価を下されたのでしょう。

中日のPV業者は共生関係に

—— 太陽光発電の普及促進のために、日本でも多くの優遇措置と奨励政策が打ち出されています。中日がお互い手本とできる政策や取り組みについてはいかがでしょうか。

秦超 日本のFIT(固定価格買取制度)は中国に先んじて実施されていますが、継続性の観点から中国も学ぶべきです。簡単な例を挙げれば、日本には登録制度というものがあります。最適な商品、最適な計画を国に政策として登記し、一定期間の運行を経て確定します。中国はこの種のオペレーションにはあまり時間をかけていないため、模索しながら改善するというプロセスが必要です。

一方で、中国は関連政策の制定において、失敗を恐れず、模索と改善を同時に行うため、効率良く進めることができます。日本では多くの制度で万全な設計がなされています。日本人はしっかり考えてから行動に移し、現行の規則に従って執行します。そして、中国のやり方はより効果的で効率的です。両国は互いに学び合い教訓とすることができます。

—— 最近、「中興事件」が世間を騒がせました。中国企業の中核技術に纏わる過失は各界の再考を促しました。PV技術の分野で、中国企業にこういった問題は存在しないでしょうか。今後、中国企業は中核技術の研究開発をどのように強化すべきでしょうか。

秦超 中国の新興産業において、太陽光発電は世界をリードする数少ない産業と言えます。中国のPV企業は抜きんで出ており、現在、技術的な障壁はありません。業界関係者は、その研究開発、製造、市場規模を誇りとしています。当然、ここに至るまでには業界関係者の血のにじむような長年の苦闘がありました。10年ほどかけて遅れを取り戻し、今では原料、生産、市場、研究開発のすべてで世界の最先端にあります。今後も世界をリードしていくには、企業が引き続き投資を続け、研究開発に力を入れていく必要があります。

現在、PVの産業リンケージについては中国が最も完成度が高いと言えます。4、5年前までは、一部の設備や補材は海外に頼っていました。しかし、我々PV企業は設備技術のレベルアップ、材料の国産化を重要視しました。その過程で、本国の設備企業や材料企業を支援し、ともに研究開発を行い、海外企業に追いつき、今では世界のトップレベルになり、完全な国内生産を実現しました。

—— 太陽光発電用単結晶シリコンウエハの生産では、多くの日本企業も高い能力を持っています。中国企業の日本市場での事業展開は「敵地戦争」と言えますが、ロンジグループの最大の強みは何でしょうか。

秦超 日本はN型高効率製品の研究開発と生産に秀でており、長年取り組んでいますが、市場が限られています。この製品は高い発電効率が要求される小面積の屋根などに適しています。我々は別の視点から研究開発生産を行いました。我々は常に発電コスト、即ち1kWh当たりのコストにこだわりました。これは太陽光発電の持続可能な発展のための重要な要素です。太陽光発電はエネルギーを生み出すことが目的ですから、当然のことと言えます。コストパフォーマンスを上げるに越したことはありません。従って、弊社と日本の伝統企業はそれぞれのフィールドで、ともにPV市場を拡大しているという構図になっています。

我々の考え方として、ライバルは同業他社ではなく、伝統的エネルギー産業である石炭発電や火力発電を行う電力会社です。我々が競っているのはコストですが、低コスト以外に環境保護の面でも優れています。うまくいけば、現在100GWの世界市場は1000GWにもなるでしょう。我々はそこを目標にしています。

コストと環境保護の観点から言えば、太陽光発電は石炭などの従来の発電よりはるかに優れています。当然、広大な面積で行うにはまだ時間がかかり、決して簡単ではありません。太陽光発電のコストは下降を続けていますが、昼間しか発電できない、蓄電技術や蓄電設備が必要である、蓄電コストが発生するなどの限界性があり、解決には一定の時間を要します。関連の技術が成熟すれば、さらなる発展が望めるでしょう。

中日のエネルギー協力には両国の友好環境が必要

—— 最近、李克強総理が来日し、中日は経済貿易協力を深化させることで合意に達しました。今後、エネルギー分野で新たな協力や発展の機会は出てくるでしょうか。

秦超 李総理の来日は、中日がエネルギー協力を促進する上で大きな役割を果たすでしょう。中日のエネルギー協力は中日のマクロ環境と密接に関係します。これまで、中日関係はあまり順調ではなかったかもしれませんが、今回、国家のリーダーが動いたことは、両国の太陽光発電などの新エネルギー分野の協力を進める上で大きなステップになるでしょう。中日両国には補い合える部分が多くあります。エネルギー分野での協力を強化し続けていけば、素晴らしいウィンウィンの局面を創出できるでしょう。技術、マーケット、生産コスト、研究開発など中日両国には協力できる分野が多くあります。

—— ロンジグループは公益活動にも熱心に取り組まれ、中日青少年サッカーなど両国の民間交流活動を積極的に支援してこられました。中日の青年スポーツ交流への支援は、企業の発展や中日関係の改善にどう影響するとお考えですか。

秦超 企業の発展、特にグローバル企業の発展は、両国の友好というマクロ環境の下で初めて可能だと思います。企業だけが発展するということは考えにくい。我々が日本に進出したのは、日本のPV業界の「産業革命」をリードするためです。それにはコミュ二ケーションと理解が必要です。また、友好環境の創出はすべての前提条件です。

青少年のスポーツ交流で中日友好を推進する理由についてですが、まず、我が国にはスポーツで友好を促進してきた伝統があります。サッカーは両国で非常に人気の高いスポーツですので共感を得易いと思います。二点目として、青少年は両国の世代友好の重要な基盤であり、彼らがお互いを深く理解して初めて両国友好の未来はあります。青少年のサッカー交流によってその機会を提供できると考えます。


撮影/ 本誌記者 郭子川

クリーンエネルギーでクリーンエネルギー製品を生産

—— 人生で強く心を打たれ、インスピレーションを受けた出来事はありますか。

秦超 一つご紹介しますと、私自身のことではなく、ロンジグループの創始者である李総裁についてです。5年ほど前、我々は日本に出張に来た際、半日の空き時間を利用して北海道の観光地を訪れました。そこはサケの回遊で知られる地域で、地元の人たちは魚を捕った後、魚卵を川に戻していました。そうすることによって、毎年その季節になるとサケが戻って来ます。さらに、その循環は永遠に続くのです。我々は感銘を受けました。

それを見た李総裁は言いました。「日本人は生態と産業を見事に融合させている。生態を破壊しないだけでなく循環させている。太陽光発電事業に従事する我々もここから学ぶべきだ」と。帰国後、総裁は企業の側面から思量し、クリーンエネルギーに携わる我々が、生産に大量の電力を消費するというのでは優れたPV企業とは言えないと結論付けました。以降、我々は新設の生産ラインの多くを雲南省に置きました。雲南省は電力の大部分をクリーンエネルギーである水力発電に頼っているからです。我々はここを基地として、クリーンエネルギーでクリーンエネルギー製品を生産し、世界に送り出しているのです。つい最近の情報では、サウジアラビアにも生産拠点を建設する予定です。そこでは太陽光エネルギーでPV製品を生産します。これらはサケの回遊から学んだものに他なりません。

—— 李克強総理が「双創」(大衆による起業、民衆によるイノベーション)を提起してより、多くの中国の若者たちが「双創」に取り組んでいます。彼らに何かアドバイスはありますか。

秦超 「やると決めたら最後までやる、結果は必ず出る」ということです。

取材後記

取材を終えて、メッセージをお願いすると、秦超社長は「不忘初心」と力強く大きく4文字を記して語った。「我々が日本で事業展開する『初心』は、日本の単結晶製品への回帰を進めることであり、中日の交流活動を支援するのも、社会に貢献したいという『初心』があったからです。企業は『初心』を忘れない限り、どんな困難に遭遇しても方向を見失うことはないでしょう」。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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