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中日の金融協力で人民元の国際化が加速
2018/06/25 13:40:40  
 
 

中国人民銀行は人民元の国際化プロセスを推進するため、さまざまな措置を打ち出している。5月9日には、日本と通貨スワップ協定の締結に向けて協議を進めると発表し、10日には両国の中央銀行総裁が中日間通貨スワップ協定に基本合意し、今後は関連作業を迅速に完了させるとした。また中国は人民元適格国外機関投資家(RQFII)の2000億元(約3兆4233億円)の投資枠を日本に付与することに同意した。


日中韓ビジネスサミットで講演する李克強総理(5月9日)

通貨スワップ協定で合意

アナリストによると、中日の中央銀行が通貨スワップ協定で合意したことは、両国の通貨スワップ取引が実質的な取引の段階に進んだことを意味する。通貨スワップとはフォワード取引を通じて、相手国の通貨のレートを定めるものだ。両国の中央銀行は合意に調印して、定められた期間内に定められたレートで定められた量の通貨を融通し合うことを約束する。

北京科技大学金融管理学院金融学部の劉澄学部長は、「ある側面から言えば、中日が二国間の通貨協定に調印したことは、人民元が自由交換に向けて重要な一歩を踏み出したことを意味する。これは人民元が日本の中央銀行の準備通貨になり、同行が緊急事態に陥れば使用されるということであり、同行が人民元を承認したこととイコールだ」との見方を示す。

二国間の通貨スワップ協定の核心は、中国が協定を調印した相手国で貿易決済を行う際に人民元や相手国の通貨を使用でき、取引を仲介する通貨として米ドルを使用せずに済むという点にある。

マクロの側面からみると、人民銀がスワップ取引を通じて獲得した相手国の通貨は中国の金融システムに組み込まれ、中国の商業機関が相手国の通貨を借り入れて、相手国から輸入した商品の決済に使用できるようになる。また二国間貿易において輸出企業が自国通貨建てで計算した貸出を受けられるようになり、為替変動リスクを効果的に回避でき、交換の手数料も削減できる。

二国間通貨スワップ協定の調印で、金融の安定を維持できただけでなく、今後の人民元の越境貿易決済のための資金的な基礎を固めたことになる。国家発展改革委員会の寧吉喆副委員長は「一帯一路」(the Belt and Road)参加国地域生産能力協力状況発表会で、「国際的な生産能力協力は『一帯一路』の共同建設の重要なチャンネルであり、重大な措置だ。中国は参加22ヶ国と総額9000億元(約15兆4049億円)を超える通貨スワップ協定に調印しており、生産能力協力と人民元国際化が相互に促進し合うよう推進する」と述べた。

中国は日本にRQFIIの投資枠を付与

通貨スワップ協定だけではない。中国は5月9日、日本にRQFIIの投資枠2000億元(約3兆4233億円)を付与するとし、このニュースは市場の注目を集めた。中国が日本にRQFIIの投資枠を与えたのは今回が初めてのケースで、日本の金融機関はこれまで適格国外機関投資家(QFII)の投資額しか与えられていなかった。

中国は現在、資本項目のすべてを開放しているわけではなく、人民元を自由に交換することはできない。こうした状況の中、中国はRQFIIを通じて国外の投資家に中国国内における一定の投資額を割り当ててきた。今回の合意で、中国は日本に人民元2000億元(約3兆4233億円)の投資額を割り当て、日本の金融機関はこの限度額の範囲で中国市場での両替投資が可能になった。たとえば株式や債券などに投資できる。

蘇寧金融研究院マクロ経済研究センターの黄志龍センター長は、「日本が中国からRQFIIの投資枠2000億元(約3兆4233億円)を与えられたことは、人民元の周辺地域における国際化レベルを急速に押し上げることになる。さきに国家外貨管理局が発表したデータでは、4月24日現在のQRFIIの累計投資枠は6148億5200万元(約10兆5232億円)で、人民銀が日本に新たに2000億元(約3兆4233億円)を付与すると、累計投資枠は8000億元(約13兆6932億円)を超える。現在、日本の他に投資枠を獲得した国地域には、香港地区、シンガポール、英国、フランス、韓国、ドイツ、オーストラリア、スイス、カナダ、ルクセンブルク、タイ、米国、マレーシアがある」と述べた。

RQFII以外にも、金融業の対外開放に関わる政策が次々打ち出されている。4月11日には人民銀の易綱総裁がボアオアジアフォーラム2018年年次総会で、金融業の対外開放をさらに拡大するための11の措置を発表し、金融開放の全体図が明らかになった。その後、一連の措置が相次いで実施され、「滬港通」(香港市場を通じて上海A株の売買が可能になる措置)と「港股通」(上海市場を通じて香港株の売買が可能になる措置)は一日あたりの限度額が4倍に拡大された。適格国内機関投資家(QDII)の限度額が3年ぶりに引き上げられ、上海と深センの「QDLP」(個人富裕層向けの適格国内有限責任組合)と「QDIE」(適格国内投資家の国外投資の試行)の試行限度額がそれぞれ50億ドル(約5469億円)に引き上げられた。

人民銀も人民元国際化のために道を切り開いている。潘功勝副総裁は5月7日に行われた18年越境人民元業務作業テレビ電話会議で、「『自国通貨優先』を堅持する」と述べ、その数日前には、人民銀の人民元越境決済システム(CIPS)の第2期が全面的に始動し、銀行間取引市場の夜間取引も始まった。中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副学院長は、「金融分野における人民元の使用範囲を拡大し、同じように人民元の国境を越えた使用もさらに推進していく」と述べた。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
 
 
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