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中日経済貿易関係の現状と展望
2017/07/24 15:20:01  文/呂克倹(元在日本中国大使館公使、全国日本経済学会副会長)
 
 

2016年以降、中国と日本の関係は全体として改善傾向を維持し、双方の各レベルの接触や対話や交流もより密接になり、実務的な協力が緩やかに推進され、両国の国民感情にも回復の兆しがみえている。これと同時にしっかりと目を向けなければならないのは、目下の中日関係改善の動きはやや脆弱であり、引き続き複雑で敏感な要因に直面しており、両国関係は今、坂を上り関門を乗り越えようとする重要な段階にさしかかっているということだ。2017年は中日国交正常化45周年にあたり、18年は「中日平和友好条約」締結40周年だ。中日はお互いに重要な隣国であり、経済協力は両国関係の重要な安定装置になる。両国経済は異なる発展段階にあり、中日企業の間には強い相互補完性があり、未来の協力の潜在力はとてつもなく大きい。

 

製造業バージョンアップが日系企業の投資に新チャンス

 

製造業のバージョンアップ・

改良のチャンスを掴む

第13次五カ年計画期間に、中国は革新が駆動する発展を加速させ、「メイド・イン・チャイナ2025」を実施し、製造業の自動化、スマート化、サービス化への転換、および粗放型から集約型への転換を推進した。

中国の産業はミドル・ハイクラスへ進み、製造業はバージョンアップと改良に直面し、技術水準の大幅な向上と省エネ・環境保護ニーズへの対応が必要になるとみられ、これはつまり、中国企業は目下、生産設備・技術の次なる更新・代替わりの時期に入りつつあるということを意味している。

日本には精密な工作機械、機器・計器、スマート製造、クリーン設備、バイオ技術などの優位性があり、中日双方がこうした分野における技術革新をめぐる交流や人材育成などで行う協力には無限の商機があるといえる。

現在、経済構造調整を加速させ、発展モデルを転換させることが、持続可能な発展の道筋であり、中日が直面する共通の課題であり、両国の経済貿易関係の発展にとっては挑戦でもありチャンスでもある。

両国企業が省エネ・環境保護、新エネルギー、循環型経済などの分野での協力を強化することは、双方が新たな市場を開拓する上でプラスであり、相互利益・winwinをよりよく実現できるとみられる。

省エネ・環境保護などでの

協力を引き続き推進する

日本は省エネ・環境保護、グリーン循環型経済、ハイテク技術などの分野で世界先端の省エネ・環境保護技術を有するだけでなく、生産や技術輸出の成熟した経験も備えている。

中日両国企業にとって、それぞれの優位性を発揮して、グリーン技術と市場資源の有機的な結合を実現することは、この分野における協力展開の根本的な方向性だ。

ここ数年、日本と中国は環境保護、省エネ、グリーン、低炭素、防災減災などの分野で実務的な交流と協力を進めている。

双方は中日省エネ・環境保護総合フォーラムや中日グリーン博覧会などのプラットフォームを利用して、相互補完ニーズを引き続き発掘し、「現実的ニーズ」を絶えず「実際的成果」に転換させ、省エネ・環境保護の中日経済貿易協力において最前線に立つ存在という役割をしっかりとつき固める必要がある。

 

中国企業の「日本進出」が加速

 

中国企業の対日投資を推進

ここ数年、中国企業の「海外進出」の歩みが目立って加速し、2016年には対外投資の規模が引き続き外資導入の規模を上回った。中国側の統計によると、現在、中国企業の金融分野を除く対日直接投資のストックは35億1000万ドル(約3941億4000万円)に上り、日本の外資導入額に占める割合は0.6%だが、ここ数年は急速な上昇傾向を示しており、13年は前年比48%増加、14年は同80%増加、15年は同80%増加で、16年には同117%増加となっている。

日本側の統計によると、14年の中国からの対日直接投資の純フロー額は5億9500万ドル(約668億1000万円)で、前年の4.25倍に達し、中国は日本にとって7番目の投資元国になっている。

現在、日本政府も地方自治体も海外からの投資を誘致しようと力を入れている。

中国政府は実力を備えた中国企業の日本への投資を支援し、日本経済の好転を期待すると同時に、日本が制度やビジネス習慣の面で海外への市場開放をさらに進め、中国企業の対日投資にプラスになることも願っている。

 

経済貿易協力の新ルートを開拓

また、中日両国はともに世界に向き合い、環境作りを行い、両国の企業が第三国での協力において手を取り合うことを積極的に推進するなど、より大きな可能性を切り開かなければならない。

実際、両国の企業が第三国市場で手を結ぶための良好な土台はできている。

今後は「一帯一路」(the Belt and Road)建設の推進をきっかけとして、それぞれの優位性を活用し、関連国におけるインフラ建設、国際生産能力、設備製造、経済貿易投資などでの協力を積極的に開拓し展開して、両国経済貿易協力のために新たな分野とルートを切り開くことが必要だ。

 

中日経済協力は高齢化が消費の新成長源

 

2020年には、中国は中所得層が4億人から5億人に達すると同時に、高齢化社会に足を踏み入れることが予想される。中国では「1組の夫婦が2人まで子どもを産み育ててよい」とする「二人っ子政策」をすでに実施している。試算では、50年までに20~60歳の労働力人口は3千万増加する。このことは人口ボーナスの予備軍になるだけでなく、現実的な消費の成長源でもある。

国民の消費は生きるための消費から、生活を改善し個性を発揮するための質の高い消費へと転換しつつある。財政金融、健康、教育研修、文化娯楽、観光、物流、介護などの多様なサービス消費が需要の新たなホットポイントだ。

消費の新たな成長源に関して次の4つのことが指摘される。

(1)第13次五カ年計画の観光に関する計画によると、20年をめどに中国観光市場の全体的規模はのべ67億人に達し、海外への観光客はのべ6億人に上る見込みだ。15年には日本を訪れた観光客が500万人に達し、16年は再び記録を更新してのべ637万人に達し、日本の多くの人々は中国人の購買力に舌を巻いた。

(2)中日両国はともに人口高齢化という課題に向き合っている。中国は目下、人口高齢化が急速に進行する段階にあり、16年末現在、60歳以上の人口は2億3000万人に達し、総人口の16.7%を占めた(65歳以上は1億3000万人で総人口の9.4%)。中国は世界で唯一、高齢人口が1億人を超えた国であり、関連市場のニーズと協力の潜在力は極めて大きい。日本は高齢者への介護サービスと医療保険技術・設備などで世界トップレベルにあり、両国の介護産業での協力は今、発展を遂げつつある。

(3)金融協力の面では、債券市場を育成し、国債を相互に買い増しするなどの措置が金融市場の安定と貯蓄資産の安全性の向上にプラスになり、巨額の外貨準備を保有する中日両国に積極的な意義をもつ。早く実施すれば、それだけ早く利益を得られることになる。

(4)クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)、デジタル設計、遠隔制御、市場での営業販売といったサービス貿易分野での協力を強化することで、中日経済貿易協力の中身がさらに充実し、相互利益に基づく協力の水準がさらに向上することになる。

 

日本の都市化に学ぶ

 

新型都市化のチャンスを掴む

これから10~20年の間に、中国の都市化率は70%に達し、毎年1000万人以上が都市に流入するとみられる。中国都市部の一人あたり平均インフラ社会資本ストックは先進国の3分の1に満たず、今後5年で大幅に向上することが確実視される。

中国は目下、地下パイプライン網、社会保障対策としての公共住宅、スマート都市、無害化処理施設、防災減災、都市総合交通ネットワークなどの建設作業を進めており、これと同時に広大な農村部でも公共サービス施設を建設している。これらの分野には兆単位の投資ニーズが潜む。

日本はすでに都市化プロセスを完了し、省エネ・環境保護、インフラ、防災減災、市政の管理、都市の持続可能な発展といった分野で豊富な経験と技術を積み上げており、中日双方の協力には極めて大きな潜在力がある。

第13次五カ年計画期間中、中国は西部大開発、東北地域の振興、中部の勃興発展、東部が率先して進める地域発展の総合戦略を深いレベルで実施しており、北京・天津・河北の共同発展、長江ベルト地域と「自由貿易区」の戦略、「一帯一路」(the belt and road)イニシアティブという3大戦略を引き続き実施している。中日双方はこうした分野での協力を強化し、企業の長期的な経営目標および両国経済社会の発展を達成しなければならない。

 

新興産業と地方の協力を強化

今後まず中国での研究開発投資を拡大する。これまでもたくさんの日本企業が中国の発展がもたらした市場チャンスをつかまえ、研究開発協力を強化し、産業の革新力を向上させてきた。次に海外の投資家が中国の中西部および東北旧工業基地に投資し、先端製造業と戦略的産業に投資するよう奨励する。

さらに友好都市間の交流と協力を展開する。現在、中日間で友好提携を結んだ県・都市は250組に上り、一連の都市が経済協力パートナーシップの構築を模索しており、16年12月には福建省と沖縄県が東京で経済貿易協力覚書に調印した。

17年も引き続き中日間の地方レベルの経済パートナーシップの構築を奨励し支援し、協力モデル区の設立を模索し、両国の経済貿易協力が実務的で深いレベルに向かうよう後押しする必要がある。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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