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中国人研修生がもたらした現在の栄光
高波 久雄 パール金属株式会社代表取締役会長に聞く
2016/11/22 17:41:16  文/本誌記者 蒋豊
 
 

近年の中国経済の急速な発展により、中国人は海外に進出し、中国国内にも外資系企業が増えている。新潟県にあるパール金属株式会社も中国に進出した外資系企業の一つである。代表取締役会長を務める高波久雄氏は公式ホームページ(中国語)で挨拶を述べている。「今後は、これまでの事業を全国で展開していくのはもちろん、13億もの人口がある中国市場を開拓していこうと考えています。これからも輝きを増し続け、“真珠”のように皆様から愛される存在となるため、私どもパール金属はたゆまぬ努力を続けてまいります」。

 

企業の成否は人間関係で決まる

—— パール金属株式会社は海外生産拠点を中国に置き、常に中国市場を開拓し、中国で順調に発展を続ける日本企業の代表と言えます。近年、中国に進出する多くの日本企業が失敗に終わっています。日本のメディアは両国関係の変化も要因の一つだとしていますが、その原因は何だとお考えですか。

高波 商売に失敗はつきものです。失敗をどう解決するかを見れば、その企業の失敗の原因を知ることができます。日本企業が中国で成功できるかどうかは人間関係をどう築くかにかかっていると思います。

25年前から、当社は中国から研修生を受け入れています。中国人と日本人では考え方に違いがあります。それを理解し克服するために、私自身も時間をかけて中国の文化を学びました。

中国人も日本人も正義感が旺盛です。ただ、国家間となると相異があり、国民性も異なります。良好な人間関係を築くには相互理解を深める必要があります。

企業をうまく運営していくのに、人間関係は非常に重要です。多くの日本企業が中国へ進出し中国市場の開拓を望んでいますが、中国の支店では日本人が指導的立場にあり、中国人社員に指図しています。このやり方では通りません。中国人を管理職に置いた方がずっとうまくいくでしょう。

さらに、過去には日本人が中国人社員を廉価な労働力と見る傾向がありましたが、これも失敗の原因です。

—— 御社のある新潟県三条市と湖北省鄂州市は姉妹都市になって24年になりますが、それ以前から湖北省の中国人研修生を受け入れていたそうですね。中国人研修生と交流する際、言葉の問題はありませんでしたか。

高波 25年前から中国人研修生を受け入れています。人数もあっという間に十数人になりました。交通ルール、ゴミの出し方、買い物の仕方から教えました。私は、企業が中国人研修生を継続的に受け入れようと思うなら、彼らを完璧に保護・教育できるシステムが必要だと考えて来ました。

言葉の問題を解決するために、研修生のための日本語教師を雇いました。彼らの学習能力は非常に高く、一年後には日本語能力試験の一級、二級を取る研修生もいました。さらに、毎週土曜日には日本人社員で中国語の勉強会をもちました。

当然、すべての研修生が真面目に日本語を学ぶわけではありませんが、真面目にやった人はそれなりの成果を修めます。研修生だった王桑さんは、今では社員3000名の企業の社長です。彼は来日すると必ず私の所に来て「パール金属株式会社と高波会長のお陰で今の私があります」といつも言うのです。そう言われると私も慰められます。我々が提供した学習環境と彼らの努力によって成功を収めたわけですから。

当社は現在も多くの中国人社員を雇っています。すべて正社員です。外国人を雇う場合、日本ベースの給与以外に航空運賃も支給しています。一ヶ月20万前後で決して小さな出費ではありませんが、その値打ちはあると思っています。中国人社員との交流で多くのことを学びました。ですから私はずっと彼らを雇ってきたのです。

当社は現在、中国に二つの支社があり経営も順調です。中国経済の発展に伴い、研修生は来なくなりましたが、中国人社員への信頼は変わりませんし、彼らが自分の持ち場で真面目に働いてくれていることに感謝しています。我々のような中小企業にとって、人間関係と信頼は大変重要です。


書道/【天遊】 高波龍風 


重厚で品格ある堂々とした作品である。相当の力量のある筆使いである。
天の右はらいの最後を上に跳ね上げているが、
筆で紙を離れる最後の最後まで気合いが込められ見事に生き、
風格のある素晴らしい作品であると絶賛する。 ■解説/ 朝平霞山

 

中国人研修生は中日友好の翼

—— 中国人研修生と三条市の市民との交流はありますか。

高波 当初、研修生と日本人の間には言葉の壁があり距離を置いていましたが、徐々に打ち解けていきました。以前は20人ほどの研修生がいて、アパートに住んでいました。中国人には夜でも賑やかにおしゃべりをする習慣があり、 近所の方から私の所に苦情の電話がかかってきたこともありました。

彼らは餃子を作ってご近所に分けたりもしました。ご近所の方たちは中国の餃子がおいしいことや研修生たちの誠実さを知り、これを機に両者の関係は好転しました。ご近所の方たちは研修生たちに餃子の作り方を教わり、中華料理教室まで立ち上げて、一緒に餃子の皮や餡、チンジャオロースなどを作り、週末には一緒に遊びにも行きました。

一年後、研修生たちは帰国しなければなりません。ご近所の方たちは彼らのいない生活が寂しくて、鄂州旅行を計画し彼らに会いに行きました。今年まで、こういった活動が25年間続いています。皆、会うたびに再会の喜びに浸ります。研修生の奥さんやお子さんやご両親にもお会いします。言葉は通じなくても心は通じ、身内のように感じます。

中国にはこれまでに150回以上行きましたが。中国人研修生は中日友好の翼だと感じています。

中国本土に立脚ゆえに成功

—— 海外への事業展開になぜ中国を選んだのですか。また、その過程で障害はありませんでしたか。

高波 二、三十年前、当社は中国に工場を設立しました。中国人と日本人の商品製造に対する理念は異なるため、度々不良品が出ました。検品を経ていない粗悪品にクレームが起こり、返品、返金で大きな損失も出しました。

この状況を打破するため、工場の社員に繰り返し指導し、考え方を正すとともに、上海の浦東空港の傍に品質検査センターを設立しました。船積みの前にすべての商品を検品し、合格品のみ輸出することにしました。

これを20年間続け、当社は中国では名の知れた金属製造会社になりました。中国の工場労働者たちが当社ブランドの信用を打ち立てたのです。現在、当社は中国の200余りの企業と提携し、中国市場における年間仕入は100億円ほどになります。

忘れてならないのは、中国人研修生たちが20年前から中国市場の開拓に協力してくれたことです。中国の有名な百貨店にはほとんど当社の商品が置いてあります。アマゾンなどネットでも当社の商品は買えますし、上海東方明珠テレビのテレビショッピングでも扱っています。さらに、中国国内には100の代理店があります。これらの成果は、当社が中国市場に立脚し、中国人研修生を歓待、信頼した結果なのです。

中国経済の急速な発展による原材料価格や賃金の高騰で、多くの日本企業がベトナムの方がコスト削減になると考えていますが、我々はそうは考えません。まず、ベトナムでは大量生産のための原材料をまかなえません。次に、我々の市場は中国であり、商品を中国まで運ぶには遠過ぎます。ベトナムから日本だと一カ月はかかります。明らかに輸送費も時間もかかり割に合いません。中国で生産し、上海から日本に輸送すればわずか一週間なのです。

 

取材後記

取材を終えると、高波会長は大切にしている写真を見せて下さった。それは20年前、三条市の市民とパール金属株式会社の社員が、研修生に会うために湖北・鄂州に向かう飛行機に乗り込む前に、飛行機の前で撮影した集合写真であった。この一枚の古い写真は日本の三条市市民と中国・鄂州市の研修生の20年にわたる厚い友情を物語っている。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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