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日本の対中投資の変化を読み解く
2016/05/23 15:16:20  
 
 

中国商務部が発表した貿易統計によると、2015年の日本の対中投資額(金融を含まない実質投資額)は前年比25.2%少ない32億1000万ドル(約3446億円)となった。これについて中国社会科学院世界経済および政治研究所の倪月菊研究員は取材に対し、「多角的かつ客観的に日本の対中投資を見る必要がある。両国の政治の冷え込みは確かに日本の対中投資に影響しているが、円安や中国経済の構造転換と高度化、労働力コストの上昇、とりわけ日本の対世界投資地域および投資構造の変化等は日本の対中投資が減少している重要な要因である」と述べた。

倪氏は以下の四つの点から、日本の対中投資減少の要因を分析した。

一つ目は、円安による日本全体の対中投資減。

「アベノミクス」が放った3本の矢のうち、1本が金融緩和政策だ。この政策の推進の下、13年と14年の日本円の対ドル為替レートはそれぞれ20.5%と12.2%下がった。必然的にドル計算の日本の直接投資FDIには減少が見られる。また、円安により日本国内の製品の輸出競争力が向上し、日本企業は工場を海外に移転するリスクを冒す必要がなくなった。それで日本の対外直接投資は必然的に顕著な減少傾向が見られ、これには対中国も例外ではない。

二つ目は、中国経済成長速度の減速による対中投資減だ。

経済成長の減速は、ある程度投資の魅力を削ぐ。外資を引き付ける多くの優遇策もさらに規範化が進み、外資はメリットの少なさを感じるようになる。一方、すでに中国に進出している「バリューチェーンの下流」の外資にとっても、中国の労働力コスト上昇を前に、如何に投資を拡大するかではなく、如何に現状を維持するかという課題を突きつけている。そのため、中国経済の減速に伴い、日本のFDI減少のみならず、米国といった他の国の対中投資も明らかな減少傾向にあるのである。

三つ目は、日本の海外投資戦略の調整による対中投資の減少だ。

投資対象地域からみて、北米は現在日本が最も重要視する投資対象地域となっている。日本の投資統計によると、2013年、日本対アジア、北米の投資額は前年比でそれぞれ20.9%と30%増となっており、2014年は大幅な円安でドル計算の日本の対外直接投資は全面的に減少したものの、北米への投資の減少割合は最も小さい6%で、アジアへの投資は13%減少した。

日本が対米投資を重視する要因は2つある。一つは、韓米、韓欧FTAの調印による影響で日本車等製品の国際市場占有率が絶えず減少していることだ。そのため、日本は市場シェアを確保し、韓米FTAの影響を避け、TPP交渉および欧州FTA交渉を急ぐとともに、対北米と南米への投資、とうりわけ自動者産業の投資に力を入れているのである。もう一つは、中日関係が冷え込む中、日本は米国との経済関係を強化することで日米同盟を確固たるものにしたいと考えているからである。

投資構造からみると、日本の対外投資の重点分野に変化が生じている。製造業への投資から、金融サービス、農業分野、石油といった資源分野に転換している。2013年、金融および小売業等非製造業の新規投資額は56%増の9兆1000億円で、製造業の新規投資はたったの5%であった。2014年、対中国香港、中国台湾、シンガポール、ニュージーランド、ルクセンブルク、スペイン、サウジアラビアおよび南アフリカへの直接投資は急激に増大し、それぞれ53%、43%、114%、776%、118%、395%、1433%、765%増となった。これらの国と地域では主に金融サービス業と農業がやや発達しているか、鉄、石油とった資源が豊富である。これは日本の投資構造に大きな変化が生じている証拠である。

四つ目は、日本企業は「中国+1」戦略でリスク回避をしているという点だ。

「中国+1」戦略とは、中国に集中しすぎることで生じるリスクの回避策だ。「1」は東南アジアのいずれかの国を指している。日本貿易振興機構の最新の発表によると、現在、北京、上海、深センといった大都市は、家賃、人件費、社会保障コストの面ではアジア上位に位置し、かつてのような優位性はなくなっているものの、東南アジア諸国のコストは依然顕著な上昇は見られない。そのため、日本企業は対中「コスト増」投資はせず、東南アジアへと目を向けるのは必然的となる。

倪氏は今後の日本の対中投資の方向性について、円安が継続する場合は日本の対外投資も引き続き減少するも、中国経済の構造転換の成果が見られるにつれ、日本企業は中国の発展の中から新たなチャンスを見出し、新たな投資を増やし、とりわけハイテク分野と精密機械といった分野での投資を増やしていくと指摘した。

倪氏は、「中国の全面的開放戦略の実施に伴い、今後サービス分野の開放が拡大される。これも日本のサービス業の中国進出の絶好のチャンスとなる。数年の投資減少を経た後に、日本の対中投資は次第に回復し、安定して推移していくだろう」との見方を示した。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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