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編集長インタビュー
 
 
 
 
日本最大級のリハビリ病院で中国からの患者を歓迎
四津 良平 原宿リハビリテーション病院病院長に聞く
2016/02/22 14:05:44  文/本誌記者 蒋豊
 
 

2015年4月、地価の高い大都市東京の一等地である原宿に、日本最大級のリハビリテーション病院――原宿リハビリテーション病院が誕生した。この病院は、東京の交通の大動脈である山手線の中にあり、303床を擁し、世界最新・最高のリハビリ機材・設備を備え、さらに最新式ロボットスーツHALを4台導入している。ホテル同様に病院に星でランクを付けるなら、間違いなく五つ星であろう。一人っ子政策の下で育った現代の中国人は、一組の夫婦で4人の親を扶養しなければならないという厳しい現実に直面している。脳血管疾患によって半身麻痺、全身麻痺となった高齢者や、骨折などによって長い間不自由を余儀なくされている高齢者は年々増加し、子どもに大きな負担をもたらしている。今後、中国社会でのリハビリ病院に対するニーズは大きくなっていくに違いない。先ごろ、日本最大級・最新の原宿リハビリテーション病院を訪ね、四津良平院長にお話を伺った。

人口の多い東京でベッド数不足を解決

 —— 私は東京に暮らして27年になりますが、日本では、リハビリ病院は地方都市に多いように思います。貴院は、なぜ人口が最も密集した東京、それも地価の高い原宿を選んだのですか。

四津 東京の10万人当たりのリハビリベッド数はわずか33.2床で、47都道府県の後ろから4番目ですが、人口はトップです。東京に長くお住まいなら、山手線が東京の交通の最大の動脈であることはご存知と思います。

山手線が取り囲む地域の人口は、2005年時点でおよそ100万人で、そのうち高齢者が占める割合は19%でした。今もその比率は増加の一途にあります。ところが、長い間、日本では人口の密集している地域ほどベッド数が少ないという状況がありました。

ですから、当院の設立は日本のリハビリ医療界の一大改革と目されています。当院の設立によって、東京の10万人当たりのベッド数は33.2床から55.5床にアップしました。

一般的に、大型のリハビリテーション病院は、熱海、伊豆、鶴巻や、九州など温泉のある地域に多いんです。しかし、実際、リハビリには身体機能の回復だけでなく、患者さんのメンタルヘルスのケアも必要です。

高齢者はご家族から遠く離れて心細いですし、家族も長時間車を運転するか新幹線を利用するか、見舞いに来るのも不便です。お年寄りも、ご家族が度々見舞に訪れ、傍で励ましを受けながらリハビリに取り組めれば、回復・退院も早まるでしょう。そうした意味では、当院が東京の交通の大動脈である山手線の原宿に位置することで、患者さんもご家族も来院が大変便利になるのです。

目標は最大、最先端最高、満足度第一のリハビリテーション病院

 —— 先生は日本の著名な心臓血管外科医で、「ゴッドハンド」と称され、低侵襲心臓手術MICSの創出・発展に大きく貢献してこられましたが、なぜリハビリ医療の分野に挑戦されたのですか。また、院長としての今後の目標は何ですか。

四津 私はもともと、慶應大学病院心臓外科の責任者で、慶應大学医学部の教授もしておりました。定年までずっと、若手医師の育成と新たな外科技術の研究をしながら、手術台の前に立ち続けてきました。

心臓外科医を35年間続けてくる中で、私には一つの無念がありました。 それは、手術を終え患者さんが手術室を出て、病院を退院していきますが、超高齢者・重症の手術患者様は手術のために入院をするだけでリハビリが必要になります。これは決して心臓外科の分野だけでなく脳神経疾患や整形外科の分野でも同じことが言えます。ですから急性期病院である慶應病院を退院して、しっかりと回復期リハビリテーションをしてくれる身近な病院があれば良いのにといつも思っていました。

65歳で定年退職し、外科医としてのキャリアに一段落をつけ、その後の人生について考えていた時、知り合いの先生から、原宿に日本最大級のリハビリテーション病院ができるが興味はないかと声をかけられました。

私は、リハビリ訓練を受ける患者さんのほとんどは麻痺や廃用により筋肉が衰えた高齢者であり、入院から退院までには長いプロセスを要することから、全てのリハビリの過程にわたって患者さんの傍でお世話ができ、外科医師としての数十年の無念が果たせるのではと考えました。

院長としての私の目標は、日本最大級、最先端の原宿リハビリテーション病院を、医療サービス日本一、患者さんの満足度第一のリハビリ病院にすることです。

一般的にリハビリ病院での高齢者の入浴は週1回で、多いところでも2回ですが、当院では3回行っています。さらに、一対一のリハビリ訓練は一日最大で3時間行います。これは全国平均の1.5倍です。


撮影/本誌記者 呉暁楽

患者を選ばず、ベッド数の半数は差額ベッド代無料

 —— 貴院の交通の便、規模、環境、設備、器具、医療スタッフなどの立派さは、誰の目にも明白です。率直に言わせていただけば、こんなに整備された病院は費用も高いのではないですか。日本の富裕層をターゲットにされているのでしょうか。

四津 とても良い質問ですね。確かに、当院の条件だけ聞くと、お金持ちしか相手にしていないのかと考えられがちです。しかし、当院の303床のうち153床は2人部屋、3人部屋、4人部屋で、そのほとんどが差額ベッド代はいただきません。

すなわち所得の少ない方を第一に考えています。残りの150床は、1部屋1日1万円位からで、一番高いお部屋は2部屋のみ10万円台も用意しています。当院の方針は患者さんを選ばないことです。ベッドが空いていれば低所得の方も生活保護を受けている方も決して差別しません。

 —— 通常、入院から退院までの期間はどれくらいですか。

四津 それは病気によって異なります。人工関節や骨折、心臓リハビリ、呼吸器リハビリ、廃用リハビリの患者さんがおられますが、平均入院日数は75日前後です。

患者さんが早く社会復帰し日常生活に戻れるよう、当院では運転シュミレーターを備えています。高齢者は手術・入院で長い間ハンドルを握らないでいると、事故を起こしやすくなります。そのため当院では、できるだけ早く感覚を取り戻せるよう、入院期間中、患者さんに運転の訓練を行っています。

筋肉は嘘をつきません。やればやるほど効果が得られます。さぼれば正直に衰えます。ですから、リハビリ訓練をさせる側も患者さん本人も大変なのです。したがって、患者さんが向上心を保ち、リハビリの指導・訓練に当たるスタッフが共感力・忍耐力を持てる環境作りが大事だと考えます。

また、当院を退院後に老人ホームのお世話になるようでは何の意味もありません。当院では患者さんが退院した後、ご自宅で以前の生活に戻れることを第一に考えています。現在、当院の自宅退院率は86%で、これは100人中86人が退院後、家族の待つ自宅での生活に戻っていることを表しています。この数字は非常に高く、大変嬉しく思っています。

設計段階から中国の患者を見据える

 —— 中国も日本と同じく、急速に高齢化ないしは超高齢化社会に突入していますが、リハビリ病院はまだ発展途上の段階です。近年、中国から日本への観光客が増え、日本政府も医療ツーリズムに力を入れています。貴院では中国からの患者を受け入れることは可能ですか。

四津 実は、当院は設計段階からそのことを考えていました。受付やエントランスなど、院内の案内表示を日本語以外に中国語、そして韓国語も併記するなど、中国をはじめアジアからの患者さんにも最高のサービスが提供できるよう、今後整備していきたいと考えています。

当院には現在、患者さんのあらゆる相談や要望に応えるコンシェルジュがいますので、中国からの要望があれば、事前にメールでカルテなどの資料を送っていただいて、中国語で対応できるようにすることも可能です。

将来的には、中国の方々のお役に立てるよう協力させていただくことも吝かではありません。今は中国の患者さんが求めていることを肌で感じていきたいと思います。それは我々に学びと進歩をもたらすことにもなるのです。

取材後記

中国でも老人介護の問題は日増しに関心を集めている。統計によると、2013年末時点での、総人口に対する60歳以上の高齢者の占める割合は14.9%で、2030年には18.7%に達する見込みだ。ところが、全国の老人福祉施設はわずか3万7000カ所で、ベッド数は高齢者人口の2.52%である。老人介護サービスの需要が日増しに増大する中、ベッド数の不足、自宅介護の困難さ、高齢者の経済状況といった重大な問題が存在している。原宿リハビリテーション病院を取材して、病院の設備、サービス、安価ベッドの比率を考えた時、深い感慨を禁じ得なかった。これこそ中国が努力すべき針路であろう。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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