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中国は日本にもっと 寛容であるべき
著名評論家 邱震海氏に聞く
2015/08/20 11:29:48  文/本誌記者 蒋豊
 
 

原油価格の変動、世界経済の「大停滞」、領有権問題の深刻化等、近年様々なリスクが中国を取り巻いている。これらの難局をどう乗り越えるのか。2015年4月発刊の『迫在眉睫 中国周辺危機的内幕与突変』(逼迫 中国周辺危機の内幕と急変、東方出版社)における独自の見解が国内外で注目を浴びている。著者は「厳格さと洞察力」で名の知れた学者であり、フェニックステレビの解説委員である邱震海氏である。氏は、学者の冷静さ、理性、緻密さ、さらに実業家の厳密さ、鋭敏性をもち、同時にマスコミ人のように洗練された事情通である。先ごろ、この稀に見る「マルチキャスター」邱震海氏を取材した。

中日間の大きなロジックと小さなロジック

—— 著作『迫在眉睫 中国周辺危機的内幕与突変』には、中日関係には懸念があるとあります。安倍総理は二度の政権で、中日関係は「闘而不破」(闘うが破局はしない)との立場をとっていますが、最近の安倍総理の変化を見て、先生の懸念にも何か変化がありましたか。

邱震海 良い質問です。私は中日関係には大きなロジックと小さなロジックがあると考えています。中日両国は、二つの国家、二つの東アジアの民族として、過去一千年余りは中国が先生で日本は生徒でした。

しかし、最近の150年では日本がアジアの中心となり、中国は弱体化していきました。今や中国の台頭によって、二つの大国が東アジアの列強になろうとしています。これは両国の民族意識、国家の位置付けに変化をもたらしました。諺にもあるように、「一つの山に虎は二匹棲めない」のです。

いま、中日両国にはいわゆる「慣らし運転」のプロセスが必要です。国家間におけるこのプロセスを大きなロジックと呼びたいと思います。それは、二つの東アジアの民族の深層に潜み、歴史問題、国民感情の衝突、領有権問題となって表れています。

もう一つの小さなロジックとは政治指導者間のやり取りです。中日両国の指導者が賢明であれば両国関係もうまくいくでしょうし、そうでなければ困難な局面に陥るでしょう。

我々は毎日小さなロジックには目を向けますが、大きなロジックを見過ごしがちです。私は中日関係の未来を楽観視しています。なぜなら、中日二千年の交流史において、本当に関係が悪化したり困難な状態に陥ったのはここ150年間だけだと思うからです。

さらに私は30年~50年先も楽観視しています。なぜなら、中日両国は今、勢力・秩序の再編過程にあるからです。今後、中日関係は安定の方向に向かうと考えます。その過程では多くの衝突や駆け引きもあるでしょう。それでも友人同士なら、大事も小事にできます。ライバル或いは敵になりたければ、些細なことで騒げばよいのです。大きなロジックから論じるなら、私は楽観視しています。

そうした意味から、中日双方は迷妄を破る必要があります。歴史問題や現実的衝突から、現時点で短期的に見て良好な関係になるのは難しいと思いますが、だからと言って必ずしも敵になるとは限りません。友人と敵の間には、パートナー、ライバル、他人、或いは隣人など多くの選択肢があります。

中日米はウィンウィンの関係を

—— 最近開催されたボアオ・アジア・フォーラムで、習近平主席は、2020年に東アジア経済共同体を形成したいと語りました。そこで中国が果たす役割、アメリカの役割とは何でしょうか。

邱震海 今、東アジアと言われましたが、これは19世紀に日本が台頭し始めた頃使われたフレーズです。1945年以降、イデオロギーの変化や冷戦によって使われなくなりました。

冷戦が終結して20年以上が経ち、今、中国の台頭によって、新たな地政学の概念や国家間の衝突が再び浮上し、我々は意図するしないにかかわらず、再び「東アジア」を持ち出すようになったのです。

ロジック上は、ヨーロッパのドイツとフランスのように、中日が手を結ぶのが一番なのですが、当然のことながら、中日と独仏を同等に論じることはできません。ドイツとフランスは多方面で似通っていますが、中国と日本では国の規模があまりにも違います。そこが難しいところです。

頭ではウィンウィンの関係を築くのが一番だとわかっていても、実際に行うのは難しいのです。また、恩讐・憎悪といった心理状態と切り離せない問題もあります。理想通りにはいきませんが、目標はそこに置くべきです。

次に、アメリカは常に二面性を具えています。挑発や不安定を生み出す一面と、安定を維持する一面です。

冷戦が終結して25年が経ち、世界はポスト冷戦時代に入りました。この時代の一つの特徴は、お互い持ちつ持たれつのグローバル化です。アメリカを含めた三カ国のエリート層はまず、理念として、ウィンウィンの関係を目指す、利益共同体を構築するという基本の共通認識に立つべきです。

最近、中日の指導者の二度の会見を経て、海洋の管理規制や3000名の訪中などが着実に進行していることを喜ばしく見ています。両国は必ずしもすぐに仲良くなる必要はありませんが、それは敵になれということでもありません。

双方が危機管理を標榜しているという流れは評価できます。人は模索しながら学び、知恵を高めていきます。中日両国は、模索を続けていくなかで多くのものを学び、協力するようになると思うのです。

対立は協力で解消できる

—— 中国の国際社会での影響力が強まるにつれ、中日関係はもはや単純な二国間関係ではなくなっています。中国が日本に対して寛容になれば、中日の協力関係は展望できるとの見解もありますが、どう考えますか。

邱震海 その見解にまったく賛同します。私もその見解の旗振り役です。今の中日関係を改善するには基本的に二つの手法があります。一つは、相異を放置しておくこと。もう一つは相異を克服していくことです。この問題の解決には数百年かけるか、何度か戦争をするかです。しかし、それは悲劇を招きます。

国家間の対立も人間同士の対立もそうですが、対立があっても恐れないことです。肝心なのは協力して事を進めることです。そうすれば、対立は徐々に解消できます。すぐには解決できない問題も、協力していく過程で徐々に解決 できます。

中国は日本に対して寛容にというのは、過去を忘れろとか容認しろと言っているのではありません。高い次元から日本を認識すると、日本は多面性をもった国です。物質面、制度面では近代化されていますが、精神面の近代化が不十分で、誤った歴史観をもっています。でなければ、軍国主義や右翼勢力が復活することはありません。

ですから、中国はもっと大国としての姿勢をもち、寛容になるべきです。寛容というのは盲目的になれということではなく、日本の政治や日本人の心情など多角的に研究を深め、理性的な判断をするということです。その上で、中国人は自身を高めることに注力すべきです。

国内を治めて初めて対外問題に対処できる

—— アメリカのオバマ大統領はかつて、「アメリカが国際社会で100年間リーダーシップを発揮するなら、日米軍事同盟も100年続くだろう。それはすなわち日米同盟による中国制圧も100年続くということだ」と述べました。こうした背景下での三国関係をどう見ていますか。

邱震海 まず、未来を予測することはできません。個人も国家も、内側を固めて初めて対外的な問題に対処できるようになります。

中国は実際、二つのプロセスを同時に進行させています。一つは内政の転換、一つは対外戦略です。我々がより関心を寄せているのは対外戦略です。中米がいかに協調できるかにかかっています。双方の政策エリートが、いかにお互い挑発や牽制をしないという信頼を醸成できるかです。それには双方の理念、戦略で妥協点を見出していかなければなりません。しかし、それよりも大切なのは、まず内政をしっかりやることです。

実際、中米関係の最も理想的なかたちは共同統治だろうと思います。かつて、ある学者が私に言いました。「片親の家庭は完璧とは言えない。良い家庭とは間違いなく両親が揃った家庭だ。父親と母親の役割は異なり、父親は厳格で論理的だが母親には優しさがある」と。これは西洋と東洋の文化の違いです。

このような協調は不可能なことではありません。なぜなら、今日の世界はこれまでの二分法とは異なりグローバル化されています。知恵を使えば協調できるのです。中日関係はある意味、中米関係の地域的反映と言えます。中米関係の影響をより強く受けます。

これからは、東洋と西洋が肩を並べて進む時代です。多少の優劣があったとしてもそれは補完的なものです。摩擦、衝突、駆け引きは必ずありますし、優れた管理メカニズムも構築されるでしょう。

中国と日本は、東洋と西洋の新たな枠組みが構築される過程での、東アジアの二つの強国であり大国です。しかし、客観的に見て国の規模が違います。それゆえ、双方が心理状態を整理することが大事です。今、我々は後世のためにやれることをやるのです。彼らに叱られないためにも――。

 

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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