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海外流出した文化財が回帰するその日まで
2014/09/25 14:10:04  文/頼叡
 
 

先ごろ、中国の国宝である『皿方罍(れい)』の本体と蓋が湖南省長沙で1つになった。百年近く異国を放浪していた文化財がついに祖国に戻ってきたのだ。この出来事は中国人の心を揺り動かした。海外に流出した国家一、二級の文化財は100万点余りにのぼるが、これらの文化財はいかにして回帰したのか。また、それは容易になし得られたのだろうか。


2005年7月12日、元代の青花『鬼谷子下山図罐』が、英国クリスティーズで2億3000万元(約38億8000万円)の高値を出した

関係部門と民間が一致協力

海外文化財の還流、特にこの度の『皿方罍』の回帰について、業界はこれを博物館連合とコレクターの協力によるもので、海外に流出した中国文化財回帰の新たなモデルと見ている。

今年3月20日、湖南省博物館のオフィシャルサイトにこんなニュースが掲載された。「湖南省の官民団体および有志の協力により、クリスティーズと『皿方罍』の所有者の間で交渉が行われ、双方はニューヨーク時間3月19日合意に達し、『皿方罍』は湖南省に戻り湖南省博物館が収蔵することとなった」。

13年前の同じ頃、『皿方罍』の本体がニューヨークのクリスティーズ・アジア・アート・ウィークのオークションにおいて924万6000ドル(約9億6000万円)、手数料込みで約9000万元(約15億2000万円)の高値で落札され、国際市場におけるアジア芸術品の最高額を記録した。

13年後、『皿方罍』は再び大衆の注目を浴びることとなった。『皿方罍』はオークションの目玉商品として、ニューヨーク時間3月20日、クリスティーズに出品され、1000万ドル(約10億4000万円)から競売にかけられることになっていた。

それを耳にした湖南省の関係部門、国家文物部門および公共機関と民間のコレクターは一致協力して、オークション前に「湖南コレクターグループ」の名義で、クリスティーズに正式に『皿方罍』の購入を申し出た。

これを受けて、クリスティーズは『皿方罍』の所有者と交渉を行い、オークション前に交渉は成立した。

このかたちは文化財の回帰を円滑にするだけでなく、オークションでの法外な吊り上げによる損失を防ぐ、文化財回帰のニューモデルである。


本体と蓋が一体となった『皿方罍』

巨額の税金が人為的な障壁に

中国文物学会のこれまでのデータによると、戦争での略奪や墓荒らしで1000万点以上の中国の文化財が欧米、日本、東南アジアなどに流出しており、そのうち国家一、二級の文化財は100万点余り、名品は数十万点にのぼり、それら流出品の大多数が民間に点在している。

海外に存在する大量の文化財を大金で収集する。多くのコレクターはこうして、機を得て本物に出会い、最終的に文化財は戻ってくる。

しかしながら、文化財回帰の道は決して順風満帆ではない。2013年10月、サザビーズ香港40周年記念秋季オークションにおいて、海外に流出していた『明永楽?金銅?迦牟尼佛坐像』が、広東のコレクター鄭華星さんによって約2億3600万香港ドル(約1億9000万元、約31億6000万円)で落札された。

しかし、今日まで鄭さんはこの仏像の巨額の税金に頭を抱えている。後に展覧会への出展という名目で通関させたが、税金を納めていないため、国内に半年留まった後、再び国外退去を迫られている。5000万元(約8億4000万円)を超える巨額の税金を納めない限り、国内での“永住権”は得られないのだ。

芸術品への関税課税および税制度は1980年代から存在し、現在の「芸術品・所蔵品および骨董品に関する関税税測」の第二十一項に属する。それによると、国内のコレクターおよび競売店は海外で文化財を購入した際、入関時6%の関税と17%の付加価値税を納めなければならないとある。

業界関係者は「芸術品の主要な国際取引市場であるアメリカ、イギリス、香港・台湾地域、シンガポールはどこも芸術品に関税をかけていない状況下で、中国だけが徴収するというのは、文化財や芸術品を外に押しやる行為に等しい。国際競争力を高める観点からも、人為的に障壁をつくるべきではない」と指摘する。


中国人実業家の黄怒波氏がノルウェーの博物館に160万ドル(約1億6600万円)を寄付し、円明園の7本の石柱が今秋返還されることに。ホールに展示され“帰還”を待つ円明園の7本の石柱

民間だけに頼ってはいられない

法による文化財の回帰が理想的であるが、現実には国際的な懸案のままとなっており、商業ベースでの買い戻しが一般的な手法となっている。国外に流出している中国の文化財は無数にあり、その背後には常に国辱という問題が付いてまわり、世間の眼に晒される。円明園の十二支像がそのよい例である。

これらの買い戻しは、必然的に2つの結果を招く。一方で文化財の所有権の合法性を認めることとなり、一方で文化財の価格の吊り上げを招き闇取引を助長する。中国文物学会の謝辰生名誉会長は「価格を吊り上げられて、損をするのは国だ」と、一度ならず苦言を呈している。

それゆえ、回収、買い戻しを問わず、海外流出文化財回帰の道は前途多難であり、個人や団体の努力だけでは遥か及ばない。政府が各方面の資源を整理統合して一本化し、総力を結集して対処する必要がある。

海外流出文化財の回収について、謝名誉会長は明確に分けて考えなければならない点が3点あると言う。1つ目に過去のものか現代のものか。2つ目に合法か非合法か。3つ目に価値の高いものか一般的なものかである。海外流出文化財の数は多く、すべてを回収する必要はない。価値の高いものを重点的に回収すべきで、すべてを回収する必要はないし、また、それは不可能である。

さらに、謝名誉会長は指摘する。「改革開放から30年以上が過ぎ、国内外には中国の海外流出文化財に関心を寄せる多くの民間人がいますが、民間の力だけに頼っていたのでは、真に価値ある文化財の回収は難しいでしょう」。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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