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北京と台北、両岸の「故宮博物院」を比較する
2014/08/20 11:26:43  文/王平
 
 

先週、中国、台湾の両故宮博物院が空を隔てて興味深い対話を交わした。北京の故宮博物院の単霽翔院長はメディアによるインタビューの際、「貴重なものは台北に行ってしまった」という誤解が一般にあるとし、北京の故宮博物院の収蔵品は数量的にも台北の故宮博物院をはるかに上回っているだけでなく、逸品・名品も非常に多いと語った。台北故宮博物院の馮明珠院長はこれに対し、両岸の故宮博物院はそれぞれに長所があり、比べる必要はないと応じた。確かにそのとおりだが、双方にはどのような特色があるのか、台北故宮博物院の「翠玉白菜」はなぜ有名なのか、北京故宮博物院には「宝物」はないようだが……など一般人には大変興味のあるところである。「玄人は本質を見る」というが、2つの博物院に行ったら何を見るべきだろうか。

 
北京故宮博物院の全景

歴史沿革の違い

 両岸の故宮博物院はその設立時期に37年の違いがある。北京故宮博物院は1925年10月10日に設立されたが、台北故宮博物院は1962年に建てられた。しかし、北京故宮博物院は紫禁城内にあるので、故宮の歴史を加えれば600年以上となる。故宮は中国の明、清両王朝の皇帝の住まいである。明の第3代皇帝である朱棣が北京に遷都し1406年に宮殿造営を開始し、1420年に完成した。

(注:故宮と故宮博物院とは実は異なる概念で、一般に「北京故宮」、「台北故宮」と略称されているにすぎない。現在、紫禁城は中軸線を主とした宮殿建築の参観ルートなど総面積のうち52%が開放されている。)

 1 収蔵品の比較

 翠玉白菜、肉形石、毛公鼎など、台北故宮博物院のいくつかの収蔵品は特に有名であり、中国の「国宝」と言う人も、「鎮館の宝」(大博物館の宝)と言う人もいる。では、北京故宮博物院にはどんな逸品があるのだろうか。

 北京故宮博物院の「宝物」は180万件以上あり、台北故宮博物院の60万件余を数では大きく上回る。しかし、北京故宮博物院には高らかに宣伝できるスター級収蔵品はないこと、さらに数十年前に収蔵品が南下したという歴史からも、多くの人は「いいものはみんな台湾に行ってしまった」と考えているが、これは大きな誤解だと、北京の単霽翔院長は指摘している。

 実際の歴史資料の記載によると、1933年南京政府が故宮の収蔵品を南遷させたが、台湾に運んだ箱の数は2972個であり、これは南遷させた総数の22%で、台湾に運ばれた中には逸品が多かったものの、名品も多く残されたのである。

歴史的な原因により、台湾に運搬される予定だった収蔵品の多くが残された。北京故宮博物院の設立前に、清朝最後の皇帝溥儀が、1200以上の書画、古書、大量の宝物を盗んで宮殿を出た。中華人民共和国建国後、「清明上河図」、「韓煕載夜宴図」、「五牛図」、「伯遠帖」、「中秋帖」など、その大部分が新たに北京故宮博物院に戻された。

 北京故宮博物院の鄭欣淼前院長は以前、「北京故宮博物院は収蔵品が台北よりはるかに多いだけではなく、全体として名品も台北より多いと言ってもいいだろう」と語っている。

(注:台北故宮博物院に行ったら、「翠玉白菜」「肉形石」「毛公鼎」だけ見ていてはならない。五大名窯の陶磁器、康煕帝、雍正帝、乾隆帝の琺瑯彩磁器は見逃せない。)

 
鮮果毛公鼎

2 サービスの比較

 ここ数年、台北故宮博物院は大陸からの観光客にとって欠かせない観光名所となり、参観者は帰ってから口々に絶賛している。北京故宮博物院と比べ、台北のサービスは確かに大変素晴らしい。

 台北故宮博物院は多くの特別展を行っているし、展示品はガラスケースの中に収められ、専用の照明もあって、参観者は近寄って子細に見ることができる。さらにマルチメディアによるガイドも充実している。

例えば、夏、周代の青銅器展では、3D動画と解説を加え、古代人がいかに精微な青銅器を制作したかを説明している。しかし、北京では条件に限界があり、参観客はドアの外から遠目に展示品を見るしかない場合が多い。故宮は広く、特別展の場所も遠いため、往々にして収蔵品ではなく建築を見に来ているように感じられる。

(注:台北故宮博物院のガイドサービスは優秀で、耳にかけて、ボタンを押せばちょうどいい説明が聞ける。マルチメディアガイドはさらに親切で楽しい。また、博物院に行く時間がなければ、デジタル故宮博物院を訪問し、数万件の貴重な収蔵品のホログラムが見られる。また部門別のテーマ映像もあり、多くの知識を得られる。)

 
肉形石

3 アイディアの比較

 台北故宮博物院のミュージアムショップは、参観者に最も人気のある場所である。その理由は、ここでは精巧で美しく、また独特な意匠のグッズが販売されているからである。

昨年は康煕帝親筆の「朕知道了」が印刷された粘着テープが発売されるやすぐに売り切れた。また翠玉白菜をデザインした折り畳み傘、汝窯氷裂紋(陶磁器)の模様のタイツなどは、アイディアグッズの代表作である。世界の多くの博物館と同様、台北故宮博物院もオリジナル製品の収入が入場券収入をはるかに上回っている。

 また、故宮博物院のレストランにも非常に特色がある。三希堂で提供される美しいお茶と点心、お菓子はすべて古式の製法によるものだ。リージェントホテルと提携した「国宝宴」のアイディアはさらにすごい。

「鮮果毛公鼎」という料理は、氷の彫刻名人が透明で重厚な氷の毛公鼎を彫ったものに台湾特産の果物を盛り合わせたもので、視覚と味覚の双方を満足させるものだ。

(注:台北故宮博物院に行って人気のお土産が売れ切れていた時には、予約しておけば入荷し次第、家まで宅配してくれる。)

 総じて、両岸の故宮博物院にはそれぞれに特色がある。北京には蘊蓄と歴史があり、台北はアイディア、サービス、販売分野で勝っている。両岸の故宮博物院の収蔵品はもともと1つのものであり、強い補完性を持っている。全体を見ることによって、はじめて中華文化の悠久たる流れと豊かさと多彩さを実感できるのである。


翠玉白菜

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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