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中国が世界遺産に登録実現したのは27年間で47件
2014/08/19 18:55:24  文/劉少華
 
 

6月22日、カタールの首都ドーハで行われた第38回国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産大会で「中国大運河(京杭大運河)」と「シルクロード:長安-天山回廊の道路網」が表決の結果『世界遺産リスト』に登録された。これで、中国の世界遺産は合計47に増えたことになる。くねくねと続く万里の長城、壮大な皇宮、雄大な三山、聳え立つ五岳、典雅な古城、静寂に包まれた庭園、古風な趣の村落、壮麗な棚田、美しい湖、広大な大河……これら47の世界遺産には少なくとも数百カ所の景観が含まれ、中国の自然と文化を代表するとともに全人類共通の遺産ともなっている。もし誰かがこれらの世界遺産すべてを踏破しようとするなら、中国の国内を何度も行き来し、ほぼ1年をかけて全国を歩き回らなければ不可能だ。数千年から1億年の時を経て残されたこれらの遺産は、わずか27年の歳月の内に次々と世界遺産リストに登録された。それらを保護し、受け継ぐことは、さらに長期的な事業になるだろう。

 
1997年12月3日、平遥古城が世界遺産に登録された

時間軸を超えた伝承  中国の遺産は世界の遺産

中国の47の世界遺産にはざっと眺めただけでも、あらゆるものが含まれている。その中には、タイプで分けると10件の自然遺産、33件の文化遺産と4件の複合遺産が含まれている。複合遺産とは文化遺産と自然遺産に同時に登録された景観を指している。例えば泰山、黄山などがそれだ。

ユネスコは世界遺産の位置づけを「世界遺産とは私たちが過去から受け継いでともに暮らして来たもので、後世に伝えるべき遺産である。私たちの文化遺産と自然遺産はいずれも生活と魂(たましい)にとってかけがえのない資源である」と記述している。この意欲的なプロジェクトは1972年に始まり、中国は1985年11月に『世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約』締結国の仲間入りをした。

条約ではこれらの遺産を「どの国に属するかを問わず、稀少かつかけがえのない財産であり、世界のすべての人びとにとって重要であり」「それ故に、人類全体の遺産の一部として保護すべきもの」と定義している。

1987年、中国が申請した6つの遺産―長城、明清代の皇宮(故宮)、敦煌莫高窟、秦始皇帝陵、周口店北京原人遺跡と泰山が世界遺産に登録された。それ以後、中国は2、3年おきに景勝地や歴史遺跡などの登録に成功しており、さらにここ十数年は登録申請の動きを加速している。

登録済みの47遺産の中では北京がその内の7つを占めており、北京は世界で最も多くの世界遺産を擁する都市となっている。また、1つの遺産であっても、1つの省(区、市)だけに関係している訳ではないこともよくある。例えば最近登録されたばかりの「大運河」は北京、天津、河北、山東、河南、安徽、江蘇、浙江など8つの省を縦断している。また「シルクロード」はさらに中国、カザフスタン、キルギス3カ国の7つの省と州を横断している。

資料によると、2012年に更新された『中国文化遺産暫定リスト』には合わせて45の項目が載せられており、「中国大運河」が世界遺産に登録された後、暫定リスト中の44件が世界遺産への登録申請を待っている。世界遺産として登録されるには、国内暫定リストに載ることが前提条件という流れになっている。

 

世界遺産になるまで平遥古城の記録に見る

ユネスコが認証した世界遺産はこの6月でようやく1000を超えたばかりだ。ユネスコが条約を発効させてからここまですでに40年以上の時間が経過しており、世界遺産の仲間入りをするのが非常に難しいことが分かる。

登録申請に至るプロセスについて、1997年に世界遺産に登録された平遥古城が格好の例を提供している。本紙記者は平遥で、現地が登録申請に至るまでのすべての過程を記録している展示館を取材した。

1994年6月12日に平遥古城の世界文化遺産登録申請書が提出されると、その後、国内から招かれた役人と鄭孝燮、阮儀三、趙士修や任到阮などの学者たちが平遥古城を訪れて論証、考察を行い、平遥の世界遺産登録申請を支持する結論を出した。登録申請のすべての過程で、参画した国内外の専門家の功績は消えることがない。

申請の過程には平遥県だけでなく、当時の中国共産党山西省委員会書記や山西省長を含む山西省各界の人びとがさまざまな形で参画した。

古城を保護するために、1997年から平遥県の四大班子(共産党委員会、人民代表大会、県政府、政治協商会議)が率先して古城の外に移転するとともに、数万人に上る人口の継続的な移転の取り組みを始めた。その他にも平遥古城では登録申請の基準をクリアーするための改造を行い、中都路を拡張して明清時代当時そのままの街路を復元し、道端のマーケットの解体や城壁緑化などのさまざまな取り組みを1~2年の内に迅速に終えている。

最初の関門は国内での資料審査だった。1996年5月7日から6月25日の期間、当時の中国建設部が申請資料を審査する会議を開き、専門家の指導に沿って資料を修正し、まるまる50日をかけて文字や図、ビデオ映像などの資料を整えた。この間、山西省の上から下までさまざまなレベルの人たちが時間を問わず働き、平遥と北京の間を何度も行き来した。

1997年12月3日、イタリアのナポリで行われたユネスコ世界遺産委員会の第21回会議で平遥古城の『世界遺産リスト』登録が全会一致で通過した。この時、すでに4年が経過していた。

だが、平遥古城の登録申請に要した時間は相対的には長いとは言えない。何カ国にもまたがるシルクロードの登録申請を例にとるなら、このプロジェクトは1998年から「準備」を始め、正式に世界遺産申請報告が上げられたのは2013年に至ってからのことだ。

 
2014年6月22日、杭州大運河が世界遺産に登録された (撮影/高啓民・中新社)

世界遺産を未来につなげるには「申請ブーム」の背後にある論理

中国共産党敦煌市委員会の詹順舟書記は「現在、敦煌の名を付けたブランドは国内外で1000以上に上りますが、私が知る限り、1つとして儲かっていないものはありません」と語っている。

この言葉は世界遺産リストに登録されることの「メリット」の1つを間違いなく語っている。つまり、それによって高い知名度が得られるとともに、相応の付加価値が得られるということだ。多くの文物や風景はいずれもそれ自体かけがえのないものだが、世界遺産委員会に認証されれば「人類が未来に残す贈り物」として、大いに関心が高まることは疑いのないところだ。

統計によると、杭洲西湖の観光総収入は世界遺産登録に成功した翌々年の「国慶節」の連休には87億6500万元(約1443億円)と史上最高額を記録した。平遥古城では世界遺産登録成功後の10年間で入場料収入だけでも125万元(約2057万円)から7500万元(約12億3400万円)に増加している。こうした経済価値は間違いなく多くの地方の目を吸い寄せる。中国住宅都市農村建設部の統計では、現在中国で世界遺産登録申請を待っている案件は200以上に上るという。

世界遺産委員会は案件自体の十分な価値の他にも、それぞれの遺産の環境整備、インフラ、文物保護と展示方法など多方面にわたって厳しい要求を課しており、『世界遺産リスト』に登録されるには、それらのいずれに対しても大量の資金投入が必要だ。

メディアの報道によると、世界遺産申請の過程で、河南省登封の文化財「天地之中(天地の中央)」は8億元(約132億円)を費やし、五台山風景区では整備移転に8億元を費やしている。さらに大運河の世界遺産申請はあまりに規模が大きいため、各地が費やした費用は合計すると100億元(約1646億円)に達する。事実、これまでには「中国丹霞(丹霞は中国南部に残る赤い堆積岩が織り成す地形)」が世界遺産登録を申請する過程で、張掖丹霞は「保護資金投入力が脆弱」であることなどを理由に断念している。統計によると、湖南、浙江など6つの地域が共同で投じた遺産登録申請費用は十数億元に上っている。

関係する専門家は、こうした資金は「費やすに値する」ものと考えている。「中国丹霞」世界遺産登録申請専門家チームのチーフ、中山大学の彭華教授は「こうした資金は観光開発が高まる中で生じた歴史は残さなければならないという問題を解決し、景勝地の質を向上させたとともに、今後の発展の必要性も考えさせたのです」と分析している。

実際、彭華教授は「欧米の国々に比べて、発展途上の国々は多少『覚醒』が遅かった」と見ている。現在の世界遺産の分布をみると欧米の国々に密集しており、発展途上の国々では希薄だ。彼は「申請ブームは自然と文化保護意識の覚醒であり、国家の栄誉と国家利益の覚醒です」と考えている。

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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