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世界に誇る民族医学
チベット医学を世界遺産に
2014/05/26 10:59:59  文/陸培法 葉暁楠
 
 

伝説上の薬王城は、四方を山に囲まれ、山にはさまざまな薬草が生え、よい香りに満ちている。城内には薬師如来が住み、404の病気を治し、5人の仙人に姿を変えて極楽の御典医となり、神々に医学を教えている。仙人の教える内容がのちに俗界に広がり、民間の医聖ユィトゥ・ユンタンゴンポを経て、チベット医学の聖典『四部医典』となった。後世の人びとの蓄積、改善によって、チベット医学は独自の特色を持ち、整理された理論体系と豊富な臨床実践を持つ伝統医学となり、現在中国で最も整い、最も影響力を持つ民族医学の1つとなった。

 

世界遺産申請の作業が進行

ここ数年、チベット医学事業には喜ばしいニュースが続いている。

2014年2月、チベット自治区文化庁は、チベット医学がユネスコに世界無形文化遺産リストへの登録を申請するための書類、ビデオ映像と写真などの資料を中国文化部に提出したことを明らかにした。

チベット自治区文化庁の無形文化財処の吉吉処長によれば、チベット医学は中国伝統民族医学の典型的な代表であり、長い歴史、完成された理論体系と特殊な薬理効果によって、社会の関心と支持を集めているもので、チベット族の歴史、文化、宗教、民俗などの貴重な遺産となっている。

チベット自治区チベット病院によると、2013年からベテランのチベット医の経験と処方を掘り出す作業を始め、すでに10万枚の処方箋と名医の220の臨床例を集めたとのことである。

中国チベット学研究センターの仲格嘉研究員は、同センターの鄭堆副総幹事がミッション責任者となってセンターの重要課題である『蔵医薬蔵漢大詞典』の原稿を今年完成させる予定であると明らかにした。その最終的な内容は、古代の医学の権威による医学の専門書(チベット自治区の寺院、山村辺境に大量に散在していた貴重な初出資料を含む)をほとんどすべてカバーし、見出し語は1万3000語、チベット医学の基礎理論、臨床、チベット薬学、チベット医学機器、チベット族天文暦など多くの分野が含まれている。

 

『四部医典』の図解版「タンカ」

「チベット医学の特長は、『精美絶倫(この上もなく精妙)』でまとめられる」、チベット医学専門家の尼?次仁、曲桑、刀杰熱旦氏らはこう話す。

「精」は、正確に天文暦をチベット医学の診断学、病理学、薬物学に応用しているという意。「美」はその大きな慈悲や生命への尊敬を表す。チベット医学の古代の著『甘露精要八支秘訣続』(『四部医典』)のなかでは、身体、診断、治療などの内容の構造を菩提樹の根、幹、枝、葉、花と果実にたとえており、人間の生理と病理、疾病の診断、治療を菩提樹の上にイメージして描かれている。完璧に美しく、また厳格にチベット医学体系を叙述し、人体は菩提樹のように生気に満ちあふれているとしている。「絶」はチベット医学を人体構造と天体と対応させていることで、「倫」は医学の倫理、つまりチベット医学の魂を意味する。

18世紀以降、チベット医学は続々とその理論書を世に出した。『四部医典』はチベット医学で最も重要な医学書であり、「タンカ」は『四部医典』の図解版と言える。17世紀末、当時のチベットの摂政のディシ・サンギェ・ギャツォは全チベットから有名な医師と画家を招集し、前人が制作した図と医学書を結合させ、ツボの位置を補填して最終的に79組のタンカを描かせた。これはチベット医学理論と実践の発展史上における重要な一里塚となった。

 

名医の業績と教訓

時間を超えたチベット医学の発展の過程では多くの名医が現れた。しかし、チベット医学が急速に発展したのは、中国の改革開放が進んだこの30数年間のことである。

チベット医学の名医であり、天文暦学者の強巴赤列医師は、人望が厚く、学識豊かで、多くの栄誉に包まれている。半世紀の間、強巴赤列医師はチベット医学と天文暦の理論の研究に専心している。彼は大量の資料を翻訳し、『四部医典』の著者であるユィトゥ・ユンタンゴンポがチベット医学の理論を形成し発展させ、歴史を800年進めたことを証明した。

同時に『四部医典カラー図版全集』(チベット語―中国語版、チベット語―英語版)の編纂責任者となり、4700枚の写真に付けた説明は23万字に及ぶ大作となった。これは国内で初めてのチベット医学教育のカラー図版集である。強巴赤列医師は初めてチベット医学胚胎学の歴史と胚胎学の詳細な研究を進め、チベット医学の胚胎発育過程研究を海外の学者より早く行った。

甘粛省夏河県では、50歳のチベット医の?保扎西医師が数十年来ずっと「医学は人を救うためのもので金儲けのためにあるのではない」という師の教訓を守っており、彼が率いる甘南蔵自治州初のチベット病院では社会利益至上主義を堅持している。?保扎西医師の師は拉卜楞寺の名僧、国務院特殊補助金を得ている旦巴?措師であり、甘南蔵自治州初のチベット医師であるが、1996年に亡くなった。

 

急速なグローバル化に対応

近年、チベット医学産業は急速に発展しており、文化交流も活発で、まさにチベット医学は国際医学界に注目されつつある。毎年各種の国際チベット医学大会が開かれるほか、多くの外国の専門家や研究者が視察にチベットを訪れており、さらに一部の国から留学生がチベット医学を学びに来ている。米国、イタリア、日本、インド、タイなどには相次いでチベット医学研究機関が設立され、チベット医学独自の治療理念や方法を研究している。

青海大学チベット医学院の貢却堅賛副教授によると、同学院は2007年から米国など海外の医学教育機関と提携を開始し、今までに米国、ロシア、スペインなど多くの国々の数十名の留学生が医学院を修了している。また、海外の大学が授業や交流のため同学院の教師を招いているという。

貢却堅賛副教授は、チベット医学の国際市場は前途有望であり、チベット医師が団結して、心身の問題に対して互いに助け合って治療を行うことで、さらに多くの人びとに歓迎されるだろうとしている。


病気の診断。『四部医典カラー図版全集』より

 
  情報元:人民日報海外版日本月刊  
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